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競馬素描

シェアースマイル

今回はとても気になる馬を見つけてしまったので、その馬についての話です。

まったくの個人的な理由から気になっている馬のことですが、もし興味がありましたらお付き合いください。


競馬に興味を持つきっかけになった馬が、高崎所属の競走馬、タマルファイター。そこからブログネームを「タマルファイ」にしました。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/1231-0b39.html


タマルファイターは引退後、群馬の馬事公苑で馬術の競技馬として活躍していましたが、2009年、飛越の際に複雑骨折をしてしまい、残念ながら安楽死の処置が取られました。

先日、ふと思い立ってタマルファイターと血の繋がる競走馬はいないかな?とインターネットで調べてみました。タマルファイターの配合は、

父:キンググローリアス
母:イズミケリー


タマルファイターは種牡馬になれる馬ではありませんから、その血は残せませんし、母、イズミケリーの方から今走っている競走馬がいないか調べてみました。
すると、タマルファイターを輩出した後はさっぱり・・・・。
ただ、最後にもう一度!とどうかは分かりませんが、タマルファイターと同じ配合でエフケーサクラという牝馬が産まれていました。

競走成績が表記されていないので、エフケーサクラはデビューすることなく、繁殖にあげられたのだと思いますが、このイズミケリーのラストクロップであるエフケーサクラがやってくれました!!

最初の仔は1年前に大井でデビュー。先月の18日に初勝利をあげています。

驚かされたのが次の年に産まれた仔!!!!


シェアースマイル
 (牝 3歳)

父:プリサイスエンド
母:エフケーサクラ



函館ダート1000m 2歳新馬           1着 
札幌ダート1000m 2歳500万          1着
門別ダート1200m エーデルワイス賞(G3)  1着
園田ダート1400m 兵庫Jr.グランプリ(G2)  5着


「えっ?!!!!!」
「強いんじゃないの?!!!」

まさかこんな仔が産まれているとは!
しかも3歳になったばかりの「これからの」競走馬!

ちょっとドキドキしながらレース映像を見てみると、


2011.6.26 函館ダート1000m 新馬 馬番④
http://youtu.be/2fTCYnL-f18

スタートはまあまあ、スピードの違いで楽に先頭に立ち、直線でさらに後続を突き放す圧勝!


2011.9.11 札幌ダート1000m 3歳500万 馬番④
http://youtu.be/pc_6SKM95Gw

新馬戦の圧勝劇で単勝は1.8倍!1000mのレースでスタート失敗!新馬とは一転して後方からの競馬。あそこからどうやって勝つのかと思いましたが、他馬とはまったく違う脚色で一気に差して、結果楽勝。


2011.10.13 門別ダート1200m エーデルワイス賞 馬番⑧
http://youtu.be/BQrkcCP-oso

単勝1.8倍。圧倒的な支持。スタートが一息で中団やや後ろ、外外を回される展開。コーナーで他の馬が追い出しにかかっている中、この馬は馬なりで大外を楽に捲り上げ直線もしっかり伸び、着差以上の完勝。
このレースは強い競馬をしたと思います。馬体が随分増えていましたが、影響はまったく無し。


2011.11.23 園田ダート1400m 兵庫ジュニアグランプリ(G2) 馬番⑨
http://youtu.be/uGTa6kSqFsM

現在大いに活躍しているスーニやラブミーチャンが勝ち馬として名を連ねるレース。(去年の大井の東京盃はこの2頭での決着でした。)
なんとこのレースで単勝1.5倍の圧倒的支持!
またスタートが一息で、出していったら掛かってしまい、口を割って行きたがる・・・・・。このロスは大きかったように思えます。4角ではもうすでに手応えがあやしく、直線はよく頑張るも5着。
輸送やら何やらで馬にストレスがかかっていたのかも?2着馬はエーデルワイス賞で軽くひねった馬ですし。


タマルファイターとまったく同じ配合の兄弟馬からこんな馬が産まれているとは露知らず驚きました。

そして馬主さんでしょうか調教師さんでしょうか?なかなか粋な計らいをしてくれます!!

タマルファイターと全くの同配合の牝馬から産まれたシェアースマイルの主戦ジョッキーに丸山元気騎手!!(タマルファイターの主戦だった高崎のトップジョッキー丸山侯彦元騎手の息子さんです。)
これは感動モノです!粋な計らい過ぎます!
ちょっとまずい騎乗もありましたが、このコンビは是非続けてもらいたいです。


次はどのレースに出走するか楽しみにしていたのですが、来週の土曜日、東京10Rの3歳限定のダート1600m戦、ヒヤシンスSに登録がありました。

来週は年明け最初のG1レース、フェブラリーSに注目が集まるでしょうが、個人的には土曜日の同条件で行われるヒヤシンスSがとても気になっています。


東京のダート1600mはタフなコース。シェアースマイルはダート1000mで勝ち上がって、前走ダート1400m戦でスタートしてすぐに行きたがってしまっていた馬。東京のマイル戦で狙うには非常に危険な馬でしょうが、関係ありません!出走できればもちろん本命!!

今までも応援している馬は何頭もいましたが、応援馬と言っても、コース、馬場、相手関係、人気などの条件から、本命を打つには割の悪いと考えれば印を下げていました(場合によっては無印)。

今回見つけたシェアースマイルはちょっと違います。初めての純粋な意味での応援馬!少しでも可能性があると思えれば必ず本命にしようと思っています。

父がプリサイスエンドですから、ダートの短距離から使いはじめたのは正解だと思いますが、3歳のこの時期にしては賞金は稼げていますし、ちょっと色気を出して桜花賞トライアル芝1400mのフィリーズRなんて目標にしてもらえると嬉しいのですが。(笑)


share smile

この名前もとても気に入っていますし、主戦ジョッキーも最高、いいスピードを持っていてなかなかの能力馬だと思いますし、これからが楽しみな馬です。くれぐれも怪我だけはしませんように。

ブエナビスタ

有馬記念を最後に1頭の牝馬がターフを去りました。ブエナビスタ。今年の最後の記事はこの馬について書きます。

惜しまれつつ引退する馬、競争能力が落ちもう賞金が稼げないと判断され引退する馬、故障によって引退する馬、成績が残せず引退・・・・・処分されてしまう馬、などなど競走馬の引退の仕方も様々。
JRAの登録抹消馬一覧にその名を残しただけで、人知れず引退する馬が圧倒的に多いのですが、その中で競馬ファンの記憶に残るような馬はほんの一握りでしかありません。

ブエナビスタ
そのほんの一握りの馬の中でもこの馬は特別な存在。これほど競馬ファンを楽しませてくれた競走馬がいたでしょうか?

2歳から5歳の終わりまでトップホース。出るレース出るレース常に勝ち負けの名馬。デビュー当時からとんでもない推進力を披露し、競馬ファンの注目を集めましたが、引退する今となってはこの馬の最も傑出した才能は衰えることのない闘争心、勝負根性だと感じている競馬ファンも多いのでは??

NBAでその昔、「ヒューマンハイライトフィルム」という愛称を付けられた選手がいました。とんでもない身体能力で得点を量産、ダンクシュートはこの人の代名詞。スポーツニュースなどでゲームのハイライトシーンをまとめたりしますが、この人の得点シーンはそのままハイライトシーン、そんな感じでしょうか。いいネーミングだと思います。

その競走馬版がブエナビスタ!

you tubeにブエナビスタと入力すれば、彼女の出走したレースが見られますが、手に汗握るようなスリリングなゴールシーンが多いはずです。いつも主役はブエナビスタ。ターフを舞台にし、この主演女優はどの馬よりも速くこの舞台を駆け抜け多くの競馬ファンを魅了しました。

ブエナビスタの凄さは主演女優でありながら演出家でもあること!
彼女はそう思ってレースをしているはずはありませんが、なぜかこの馬が勝ち負けするレースは名勝負が多くなってしまいます。「名勝負メーカー!」(センスのないネーミングです。)

そのレースを思いつく限り並べてみたいと思います。(ブエナビスタのレースは特に印象深いものが多いので、映像を見なくてもだいたい思い出せます。)


阪神JF

1頭ふざけた勝ち方をしてここに臨む馬がいます。とブログに書きましたが、本当にふざけた才能を持った馬でした。


優駿牝馬(オークス)

これはありえない!と感じたレース。
3歳クラシック唯一のライバルであるレッドディザイア+四位騎手がブエナビスタを負かすための最高の競馬をしました。対するブエナビスタ+安藤騎手はおそらく想定したレースプランの中で最悪のモノを選ばざるをえない展開に・・・・、結局大外回し。

このレースは内と外で馬場差があったレースだと思っていますので、もうこれは勝てない、と言うか馬券圏内させ覚束ないと思いましたが、馬場差を距離ロスを覆してしまう豪脚で差し切り勝ち!しかもよりスリリングなハナ差!!
何と言うか、これはもう凄いものを見てしまったという感じ。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-ee83.html#more


秋華賞

レッドディザイアと四位騎手がやることは一つ。京都内回り2000mを味方に付け、コースロス無く回ってきて早めに抜け出し、憎きブエナビスタより先にゴール板を駆け抜けること!

ブエナビスタにとってレッドディザイアは無視できない存在。彼女の存在と京都内回りという条件が傲慢とも思えるほどのブエナビスタのレーススタイルに変更を強いることに。

これも名勝負だと思います。

四位騎手は完璧な騎乗を称賛され、レッドディザイアはとても強いオークス馬として語り継がれていたはずなのにブエナビスタのふざけた末脚(笑)によってぶち壊されたこのコンビ、陣営にとって秋華賞は絶対に負けられないレース。条件はこちらに味方。

ブエナビスタも3冠がかかったレース。当然負けられないレース。後方から大外ブン回しでは勝てないのは明らか・・・・・・。いつもとは違う中団からの競馬を試みました。

レッドディザイアは完璧にミッションを遂行。ブエナビスタも中団から脚を伸ばしてレッドディザイアに迫る・・・・、ゴール!

またしてもハナ差の決着。しかし今度はレッドディザイアに軍配!
紛れもない名勝負だと思いますが、(あの程度で)審議にかかり降着というケチがついたのが少々残念。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-b2df.html


エリザベス女王杯

これは名勝負ではありませんが、史上最大のアップセットがあったレース。
ブエナビスタにとってベストに近いと思われる京都外回り2200mで、クイーンスプマンテばかりかテイエムプリキュアまでがブエナビスタに先着!!

100回やって1度起きるか起きないか(起きないのでは?)が起きてしまったレース。前の2頭が普通に準OPクラスのレースをして、残りの全馬が今年の有馬記念のようなレース(誰も勝ちに行かず、前の馬がレースに蓋をしてしまった)をした。その結果こんなことが起きてしまいました。

言ってみれば凡レースですが、ブエナビスタの末脚だけは記憶に残っています。完全に届かないはずの位置から猛然と追い上げ、安藤騎手も渾身の追い。
この時東京競馬場のオーロラビジョンの前にいましたが、先行する2頭が直線に入った時に後続はもう絶望的な位置取り。東京競馬場でこの時起こった異様なざわめきを聞くことはもう無いと思います。

この絶望的であるはずの差を首差の3着まで詰めたブエナビスタには唖然。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-db13.html


有馬記念

一番印象的に残っているのはこのレースかもしれません。

菊花賞、ジャパンカップ経由の気性難の逃げ馬リーチザクラウンが出走。かなり上がりのかかる展開を予想しました。札幌記念、秋華賞、エリザベス女王杯経由のブエナビスタ。3冠がかかったレースではかなり仕上げたはず。エリザベス女王杯は無理と分かっても最後までしっかり追う必要がありました。究極の上がり脚を繰り出した次のレースが真逆の適性が問われる有馬記念。

これは無理だろうと思っていました。レースは予想通りタフな流れ。このレースから横山騎手が鞍上。巧く先行させることに成功しましたが、激流の真ん中でレースを進めなくてはならないというハードラック。
見ていて流れが速いことは分かりましたから、もうブエナビスタの好走はないと思いました。

結果はドリームジャーニーの半馬身差の2着。
あの流れの中、4角先頭付近にいた馬が、競走馬としてピークにあり、抜群の機動力を持つ内回り巧者、しかも完全に流れが向いたドリームジャーニーと半馬身差????しかも牝馬ですよ。

あれだけ最後斬れる馬がこういった流れ、しかも逆流に背いてドリームジャニーとほぼ五分だったことには驚かされました。間違いなく一番強かったのはブエナビスタ。
4歳になる来年は逆らわないことにしようと思いました。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-2a8b.html


ドバイシーマC

去年あれだけタフなレースをしながら始動は2月の京都記念。これを勝ち、ドバイへ。
ちょっと差し損ねた感じ。一番強いレースをしたと思います。タフな馬です。


宝塚記念

ブエナビスタにとって勝ちにくい条件。アーネストリーという強い先行馬が出走。馬場はやや重。後方から悠長な競馬をしていてはアーネストリーに押し切られてしまう可能性があるレース。
ある程度の位置を取って勝ちに行かなくてはならないブエナビスタ。横山騎手は巧く先行してインを確保。アーネストリーを目標にレースをする構え。間違いなく正解!

1頭抜け出すアーネストリーに馬体を併せに行き見応えのあるマッチレースに。上がりが掛かりながらもアーネストリーを追い落とすも、外から差したナカヤマフェスタに勝ちをさらわれました。この条件では勝ちに行かなくてはいけませんし、その立場にありました。負けたのは展開のアヤかと。

負けて強し。ただ、異常に勝ち運がないなとも。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-1523.html


天皇賞秋

秋初戦がどうかと思いましたが、別次元の競馬で圧勝。
こういう条件こういう勝ち方が一番合っているとも思いました。JCはいくら人気でも本命。どうやったら負けるのかとさえ。


ジャパンカップ

4歳秋、国内最高賞金のジャパンカップ。秋2戦目、最大の目標レース。
負けるはずのないレースでしたが、結果的には2着。あれだけぶっちぎりに強い競馬をしたのに・・・・。ブエナビスタ自身は負けたと思っていないでしょうが。(笑)
なんという勝ち運の無さ。


有馬記念

発馬は決めましたが、あまり前に行く気はなく、インに馬を入れるスミヨン騎手。スローが予想できるレースでしたが。
早めに動いて先頭に出たヴィクトワールピサやコーナーで先頭に取り付ける位置にいたトゥザグローリーに利がレース。ブエナビスタは回りを囲まれ動けず。進路を確保して直線に入りましたが、時すでに遅く・・・・・のはずのがこのとんでもない根性娘は短い直線でその差をどんどん詰め・・・・・ゴール!

またスリリングな写真判定。
ハナ差負け。

どうなっているんだこの馬は。また負けて強し。もう少し前に行く意識があったら勝っていたと思います。



常に実力馬が揃ったレースに出走。まったく凡走のない類い稀な闘争心を持つ馬だけに競馬ファンの信頼も厚く、常に1番人気。当然一番に意識される存在であり、ブエナを負かせばと思われているはず。
故障もなく予定していたレースに出走。常に好走。位置取りが悪く、闘争心でその差を詰めたレース多々・・・・。

忘れがちになってしまいますが、この馬は牝馬。負担は他の馬より大きいはず。5歳になったら必ずかげりが出ると思っていましたが、とんでもない闘争心を持つこの名馬は枯れず、勝利はつかめないものの好走を続けました。


ジャパンカップ

去年納得のいかない降着で逃したビッグタイトル。
これを取るためにかなり仕上げてきました。条件はベスト、内枠に岩田騎手。
岩田騎手は道中外に出す気なし!前走が前走だけに今回内で詰まって出せませんでしたでは許されないだけに、なかなかの勝負師。

進路を得るまでに少しとまどり、先に抜け出したトーセンジョーダンとの差が開きましたが、進路ができてからは猛然とスパート。トーセンジョーダンをクビ差差し切りビッグタイトルを獲得!

ただ、渾身の仕上げ、得意の東京2400mでインで脚を溜め、進路も開いた割にはそれほど弾けなかった印象も。勝ったレースですが、衰えを感じました。(相変わらず闘争心は衰えていませんが。)


引退レースとなる有馬記念は残念ながらひどい凡レース。
ブエナビスタは国内初となる掲示板外し。これだけの名馬の最後のレースですからそれなりにいいレースになって欲しかったのですが・・・・。


競馬ファンにとって3冠馬オルフェーブルとの勝ち負け争いが最高の引退レースのシナリオだったでしょうが、競馬ファンはもう十分にこの馬に楽しませてもらっています。レースの方は3冠馬にバトンタッチして自身は繁殖生活に。これでいいと思います。
この敗戦でブエナビスタが評価を落とすことは何もありませんし、惜しまれつつ引退する必要もなし。引退のタイミングも最高。見事な引き際で、無事にレース生涯を終えました。ブエナビスタに関しては、来年も走って欲しいと駄々を言う競馬ファンはあまりいないのでは?



競馬ファンとの酒飲み話で、最強馬とか最強牝馬という話が出ます。今と昔の馬は一概に比べられませんし、そもそも「強い」という定義をどこに置くかで「最強」というものは変わります。
完全にナンセンスな話ですが、競馬ファンとの酒飲み話には無くてはならない最高の酒肴!

去年までなら、最強牝馬と聞かれたら私はダイワスカーレットと答えますし、しばらくはこの考え方を変えるつもりはありませんでした。

何より逃げてレースをコントロールするというレーススタイルが気に入っています。スローに落とせるだけの賢さ、従順さがあり、スローに落としても差されないだけの瞬発力がありますし、息のつけない苦しい展開になってもスピードを持続させるにも相当に長けています。

安藤騎手とのパッケージも申し分のないものですし、騎手もずっと同じ、レーススタイルもずっと同じ、そして戦績は常に勝ち負け。ウォッカという名牝を物差しにすることもできますし、最強牝馬と言っていいだけの論拠もあるつもりでいました。


ところがダイワスカーレットの2年の後に生まれたブエナビスタ。

好みで言えば確実に前でレースができるダイワスカーレットですが、ブエナビスタのレース生涯を見ると、牝馬でこれだけ長く、常にトップで活躍できる馬が他にいるだろうか?と思ってしまいます

故障も無く、すべて陣営の予定通りにレースに出走。流れ、展開、馬場、枠、コース、相手関係などなど関係なく好走。しかもこの馬はもともと大外回しの不安定な差し馬。前との差がどれだけあろうが前に馬がいたら抜こうとする、負けまいとする闘争心は2歳~5歳の終わりまで、4年間衰えず。

競走馬に対して使い減りという言葉を聞きますが、これは確実にあると思っています。肉体面もあるでしょうが、精神的な面に強く影響していると思っています。

常に勝たなくてはいけない立場。騎手からも勝つように促される。届かないような位置から差して勝ち負けに持ち込んだレースも多く、負担はどの馬よりも大きいはず。それだけ苦しい思いもしているはずなのに、もう苦しい思いはしたくない、とはならない馬。使い減りが最も大きいはずの馬なのに、どの馬より使い減りしていないように見える馬。


来年からは最強牝馬はどの馬だと思う?と聞かれたらブエナビスタと答えることにします。


ブエナビスタお疲れ様。数々の記憶に残る名勝負をありがとう!



おっと1年の最後の記事なので。

このブログを見てくださった方、一年間お付き合いありがとうございます。



今年も残り1ヶ月

早、12月です。お坊さんも走ると言うような月なので、この1ヶ月は毎年足早に過ぎていく感じがします。あっと言う間に「メリークリスマス」になり、「それではよいお年を」となってしまいます。
「明けましておめでとう」と言う時になって、「あれっ?12月って本当に31日あったの?」と毎年思ってしまうのは私だけでしょうか?

競馬の方はいよいよ2010年の最後の開催を迎えます。
第5回中山、同じく阪神。そして第3回中京・・・・と思ったら今年は小倉!
今年は最終日の中京最終レース「尾張S」はありません。

最後はそれぞれの最終レース、中山のハッピーエンドC→中京の尾張S→阪神のファイナルSで1年のすべてのレースが終わりますが、何か特別なレース名を付けるわけでもなく、中京だけ終わりにかけた「尾張S」としているところがいい味を出していただけに残念です。
ちなみに今年の小倉最終はアンコールSだそうで・・・・。


今年1年を先日行われた東京2400mのジャパンカップになぞらえれば、残りはゴール前あと200mと言ったところ。そのジャパンカップでは残り200m付近でドラマがありました。(後味の悪いものですが。)
競馬ファン各々の残り200mで何かドラマはあるのでしょうか?!



私の場合、「1年のトータルでJRAにお金を寄付することなく競馬を楽しむ!!」という目標を毎年掲げていますが、さすがに今年は無理だと思っていました。


2010_3 年明けは両金杯だけ参戦して高松宮記念まで「放牧」。高松宮記念から復帰しましたが、全く当たらず。当然春のG1も全敗。

去年の終盤から全く的中していないので、7ヶ月以上的中無し!(3ヶ月弱の「放牧」を含みますが。)

競馬初心者頃を思い出します。ごくたまに友人との付き合い程度に買うだけでしたが、全く的中せず!せっかく馬券を買いにWINSに出向くのですから当てたいですし、ちょっとは当たっても!と思いますがホントに当たりませんでした。

これだけ馬券が的中しないのは初心者の頃以来。
長いトンネルでしたが、夏競馬になってやっと初的中。ブログの予想でも次の月に初的中。この後もちょくちょく当たるようになり気が付けばプラス収支に。
残り1ヶ月ですが、「1年のトータルでJRAにお金を寄付することなく競馬を楽しむ!!」の目標は達成できそうです。(3ヶ月間の「放牧」があるので正確には1年ではありませんし、これまでの年ほど馬券を買っていませんが。)

毎回観戦料程度のつもりで馬券を買っていますが、去年の有馬記念は1年のプラス分をほとんど突っ込んでの大勝負でした。今まで1レースにこれほどを金額を突っ込んだことがなかったのでPATの送信ボタンを押す時に心拍数が上がりました。(笑、小心者過ぎます!)

今年の有馬記念もメンバー的にも盛り上がりそうですし、今年も有馬記念で大勝負をしたいと思っています。有馬記念を最重要レースにします!
今年1年は逆らわないと決めていたブエナビスタも、最後の有馬記念では重く見るつもりはありませんし、ローズキングダムは相当あやしいと思っているので、的中できれば見返りは大きいとも思っています。

回収率の過去最高は一昨年ですが、有馬記念の一撃で一昨年越えを狙ってみます。


実馬券の方はどうにかなりそうですが、残り1ヶ月でどうにかしたいのはコチラ。

2010_2_3





架空馬券が買える「ウマニティ」というサイトの予想コロシアムの成績。
自腹を切らずに馬券の試行錯誤などができるので、かなりおススメです。無料で参加できます。

今年はあまり熱心ではありませんが、なんでこうなる?と言うほど成績が悪いです。架空馬券なので、いい加減な馬券を買っています。前半の負け分を取り返そうと3連単で一発逆転を狙ったり(3連単は怖い馬券です)、的中していたはずの馬券の買い目を間違えていたりで、結構負けています。

コチラは残り200mでのドラマが必要。
赤い数字を青い数字に!

だらだらと、どうでもいい事を書きましたが、一つ書き忘れたことがあります。

この時期になっても、まだG1が未勝利!

あと4つ残っていますが、何とか1つは。

 
 

競馬ファンって最高!

去年の11月、京都でエリザベス女王杯が行われる日に東京競馬場に観戦に行きました。その東京のメインは重賞ではなくオープンレースのオーロカップ。

いつものようにラスト200mの看板の辺りに陣取りレースに熱狂。恥ずかしげもなく大騒ぎ。本命馬が完勝するも馬券は外れ。「あちゃー!」「うーん、ちょっと悔しい・・・・・」などと軽く悶絶していると、同行した友人からこのレースに出走していたマイネルハーティーが止まってしまった事を教えられました。

彼は私達の目の前にいました。
苦しそうに左前脚を宙に浮かせて足掻いています。痛みで地に脚を着けられない。

この時、東京競馬場の残り200mの看板付近の空気は凍りついていました。
この場所にいたほとんどの人がマイネルハーティーに今何が起こっているかを瞬時に理解し、最悪の事態にだけは至って欲しくないと見守っているように感じました

まもなく京都でG1エリザベス女王杯が行われます。巨大オーロラビジョンにはエリザベス女王杯の発走前の様子が映し出されますが、私の周りの人はマイネルハーティーをジッと見守り続けています。

馬搬車が横付けされ、係員がマイネルハーティーを乗せようとしますがうまくいきません。故障した脚も使わなければ上がれないだけに、見ていてもとてももどかしく、そして痛々しい・・・・。
その時、少し離れた左側にいた人が思わず、「頑張れっ!!!」と声に出して励ましました。この声に励まされてか、馬搬車にようやく乗る事が出来、運ばれて行きました。

もちろん馬搬車に乗る事が出来たからといって拍手をするような人はいません。
500キロの巨体をバランスよく4本の脚で支え、立つ事ができてはじめて生きることが許される、地上で最も走る事に適した形をしている生き物であるサラブレッド。その大きな体に不似合いな細い脚は速く走るためだけのものであり、常に故障と隣り合わせ・・・・、そして故障が即座に命にかかわってしまう生き物。

この命にかかわる故障をしてしまった競走馬を目の前にしてしまった人達、休日に娯楽として競馬場に来た人達の誰もが、惻隠の情をもって見守り、漂っているのは暗然とした重々しい空気・・・。思い余って声に出して競走馬を励ます人までいます。興味本位でこの光景をケータイのカメラで撮ろうとする輩は一人もいません。

これは凄いな!


とまあ、ずいぶんきれいな記事を書こうとしていますが、以前の私は競馬に対して全くいいイメージを持っていなかった事を白状しておきます。

ダービーや天皇賞や有馬記念の映像がニュースで流れるのを見たことがありますが、よくもまあ、あんな人いきれのする場所にわざわざ出向くものだなと。やっている事は賭け馬に多額のお金を賭けて、その賭け金が何倍かになるように必死に賭けた馬を応援する事くらい。
サラブレッドは人間の金銭への欲が生み出した不自然な形をした可哀そうな生き物。才能がない(賞金を稼げない)と分かれば人間の都合で簡単に淘汰されてしまう運命。
こんな可哀そうな生き物を生み出してしまった上に、鞭で容赦なくビシビシ叩き賞金を目指すのが競馬。そんな競馬に対して夢だのロマンだの求めるのはどうしたものかと。

競馬ブログではあり得ないようなくだりになってしまいましたが、これは偏見。当時の私の未熟さ、浅薄さがもたらした考え方でした

仲の良い友人(A君)が社会人になり自由にお金を使えるようになったので、WINSに出向いて馬券を買うようになりました。かなり競馬に傾倒しているようで私に嬉しそうに競馬の話をします。
嬉しそうに話すので、こちらも楽しい気分になりますが、当時の私は上に書いたような偏見を持っていましたので、どこかスッキリせず、しかもA君はこの後も付き合いが続きそうな友人、できるだけ柔らかい言葉でこのあたりの競馬についての考え方を訊いてみました。

A君はちょっと間を取った後、(この間、しまった!競馬好きな友人に対して何とも興味本位なバカな質問をしてしまったと後悔。)丁寧に答えてくれました。

牛や豚や鳥はその肉(命)を差し出したり、生涯乳を絞り取られ続けたり、卵を産み続ける事で人の役に立つ。今の社会ではそのように生まれついている。競走馬は肉や乳や卵の代わりに精一杯走る事で多くの人を喜ばせてくれる。今の社会ではそのように生まれついている。この2つの事はそれほど変わらないという内容でした。
確かに賭け馬になり、賞金稼ぎの道具にはなるが、人間が犠牲になってくれた馬に対して感謝の気持ちを持っていればそう悪いものではないと付け加えました

これは私にとって正鵠を射ている回答、A君の考え方は哲学ですらあります。そして私の競馬に対しての偏見を吹き飛ばしてしまうのに十分なものでした。

この考え方は単なる人間のエゴなのかもしれませんが(おそらくそう)、生き物とは常に弱肉強食の中にあります。これは太古から変わる事のないルール。強い者は「食べ」、弱い者は「食べられる」。人間が特別強ければ、他の生き物はすべて「弱肉」になります
人間は食物連鎖の頂点にいると言うだけは足りないくらい飛び抜けた存在です。「弱肉」に対して肉以外のモノも求めるようになりました。馬は移動、輸送や軍事の手段として、鶏は卵を産む存在として、犬は狩猟のパートナーや番犬として(最近では愛玩動物として)、猫は老人の日向ぼっこの相手として(?)・・・・・などなど。

動物愛護の精神など人間の動物に対する良心に関わる部分をすべて除いて、非常にドライな目で現在の状況を分析すれば、人間は明らかに特別な存在で、他の動物に対して完全なる生殺与奪の権を有しています。生かすも殺すも人間の都合、人にとって有益なら生かす、無益なら生かさない。
肉がおいしいからこそ豚は生かす、ペットとして都合がいいからこそ犬や猫は生かす。そして人が乗れて速く走れる生き物だからこそ馬は生かす。
人が食べらないような味の肉を持つ豚は生きられない、人に気に入られない容貌や気性を持った犬は生きられない、人を乗せられないほど気性の悪い馬は生きられないという事です。

よりおいしく食べられるように豚を品種改良たり、アナグマを捕まえるのに都合がよいように犬の脚を短くしたりするのと同じように、馬もただ速く走れる事を目的に人間の手で形が変えられました。それが競走馬。
人間が競走馬に要求するのは速く走れる能力なので、その能力に欠ける馬は人間にとって無益、つまり生きられないという事になります。

まったく酷い話でですが、これは人間が支配する世界の実際のところ
以前の私と同じような偏見を持っていて、競馬を批判する人は、同様に畜産業者を批判しなくてはなりません。そうなると菜食主義者になるしか・・・・。

賭けの対象として動物を使っている事に納得がいかない人もいるでしょうが、どこの国でも馬を乗り物として所有するようになれば、必ず誰の馬が一番早く走れるのか比べてみたくなります。近代競馬と言えるものは数世紀前からですが、馬を競わせる、速く走れる能力比べをするとなると紀元前まで遡ります。
おそらくこれは人間の根底にある欲求

速く走れる馬を競わせたい、その姿が見たいと思う気持ちはこの先の無くならないでしょう。馬を競わせるスポーツはもはや人間の作り出した文化!動物愛護団体が相当に力を持たない限り競馬は無くならないと思います。
昔のように杭(ステークス)に馬主がそれぞれお金を置いて所有馬を競わせ、一番速く走った馬の馬主が総取りすると言ったようなほのぼの競馬は無理でしょうから、やはり賭けの対象として大がかりな組織絡んで、賭けの売上金を賞金に回すしか方法はないと思います。
くだらないギャンブルと考える方もいるでしょうが、このギャンブルが伝統ある人間の文化の存続に大きな役割を果たしています。同じギャンブルでも競艇や競輪とは別趣のものだと考えています。

結局、A君の感化を受けて、競馬ブログを書くほどの競馬ファンになってしまったのですが、まだにわかファンです。

そのA君の事ですが、彼はステイゴールドの大ファンでこの馬の出走するレースには必ずと言っていいほどWINSまで馬券を買いに行って応援していました。引退レースの香港ヴァーズ。「黄金旅程」のゼッケンをつけて最後のレースで初のG1制覇!相当感動したらしいのですが、海外レースで見に行けなかったを悔やんでいました。
そしてステイゴールドの引退式を前にどこかの雑誌で面白い企画あったようです。
「ファンがそれぞれ小さな布にメッセージを書き入れて、それを編集部に送れば、これらを繋げてパッチワークのようにし、ステイゴールドが引退式でまとう」
これは素晴らしい企画!!!
A君がこの企画に応募したのは言うまでもありません。

ある日A君が競馬雑誌を持ってきて、興奮気味に私にその競馬雑誌の1ページを見せてくれました。ステイゴールドの写真が載っていましたが、あたたかみのある不細工な(失礼)パッチワークの大きな布をまとっています。A君の送った布はその写真のど真ん中!一番目立つ所に組み入れてあったようです。
A君だけでなく、この小さな馬体ながら常に一線級の馬を相手に多くのレースを走った名馬を好きだった人は多いと思います。長く楽しませてもらったお礼を言葉を!と小さな布にメッセージを書いて送った人こそ真の競馬ファンなのでは??

かなり前にこのブログにコメントを書いてくれた方が、馬の写真を撮って自身のブログに載せていました。彼の撮る写真は一流馬ではありません。馬と騎手と関係者、それが一つの写真におさまっていて、馬と人の織りなす文化という雰囲気が非常によく出ていました。写真を撮る技術が高い事は言うまでもありませんが、彼の写真には馬に対する愛情のようなものを感じてしまいました。(ブログは去年の10月に終わってしまい、「新作」が見れなくなったのはとても残念です。)

牛や豚、鳥、魚など実際に肉を提供してくれる生き物に対して感謝をしながら食している殊勝な人はほとんどいないでしょう。これらの動物に比べれば、精一杯走る事でそれを肉として提供している競走馬は扱いがいいような気がします。
(才能のある競走馬だけかもしれませんが)その馬に思いを込めている人もいますし、その走りに涙を流す人までいます。引退すれば、「御苦労さま」と言い、故障して命を落とした時には「感動をありがとう」「ご冥福を祈ります」と書き込む人もいます。

故障したマイネルハーティーに対して「頑張れ!」と声に出して励ました方、ステイゴールドの引退の時の企画でありがとうのメッセージを入れた布を送った方、競馬場に行き趣味で愛情溢れる馬の写真を撮り続けた方、その他ブログなどで競走馬について熱く語っている方など競走馬が大好きな人達・・・・・・。

競馬をはじめてから気付いたことですが、単にギャンブルだけが好きな競馬ファンも確かにいます、しかし思っていたよりずっと馬が好きな人が多い!!馬の身になって考えられる方までいます。これは凄い事です!!

私も競走馬には故障なく、なるべく苦痛もなく生涯を送って欲しいと思う気持ちを持ち合わせているつもりですが、上に書いた人に比べればほんの少しです。
競馬ファンは凄い!それなのに、「趣味は競馬です」なんて言うと、「なんだ、ギャンブル好きか」となってしまう図式は納得いきません。(笑)

競走馬は生まれ落ちた時点で過酷な十字架(細いガラスのように脆い脚で精一杯走って結果を出さなければ苛烈な競争社会で生き残れないという十字架)を背負わされる訳ですが、それを見守るファンの中で競馬をギャンブルと切り離してなお、競走馬に愛情を持っている人が多いならば、やはり競馬は良質な文化としか思えません。

2009年の競馬あれこれ  年度代表馬や馬券成績など

また今更ながらの記事になります。

年度代表馬 ウォッカ
最優秀4歳以上牡馬 ドリームジャーニー

ウォッカは去年に続いての2年連続の受賞。G1を3勝。戦績からすると順当なところでしょうか。
心情的には宝塚、有馬の両グランプリレースを制したドリームジャーニーに!と思ってしまいます。420キロ台の小さな馬体だけに、馬体に対しての負担斤量を思えばこの馬の成績は驚異的!凄い根性馬です。
あの小刻みな走り方ゆえに東京コースでは強みが活かせません、左回りもどうやら向いていないよう。年度代表馬を決める上で重要になるレースが東京で2つ(天皇賞秋、JC)もあることはこの馬に不運。それでも適性のある宝塚と有馬をキッチリ制しているので可能性はあると思っていたのですが・・・・。(ウォッカは3つG1を勝っているとは言え、ヴィクトリアMはメンバー的にちょっと。)

左回りで直線が長いコース向きのウォッカに対して右回り、小回りコースが得意なドリームジャニー。走り方を見ても対照的な2頭ですが、共通点も。

2006年の秋にデビュー。2歳の暮れのG1を制してそれぞれ2歳最優秀牡馬、牝馬を受賞!早くから頂点に立ちながら5歳の終わりでジャパンカップ、有馬記念をそれぞれ制覇!!
2歳の時点でのある程度の完成度、早熟性が求められる朝日杯FS(阪神JF)を勝った馬が古馬のビッグレースで勝利することは極めて稀!!しかも5歳になっての制覇!3歳、4歳で制覇する例はいくつかありますが、5歳で制覇した馬は・・・・・ちょっと思いつきません。


ウォッカが年度代表馬に選ばれた一番の決め手はやはりジャパンカップの勝利。ウォッカというか、ルメール騎手が制したとも言えるようなレースでしたが、この勝利は意味があると思っています。

ジャパンカップの前にムダ話として、日本のレース体系は3歳ならダービー、古馬ならジャパンカップが頂点になっており、生産される馬は当然この2つのレース《東京2400m!》で強さ発揮する求められる云々の話を書きました。

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-a997.html

ダービーまたはジャパンカップを制した馬から産まれた仔が東京2400mに高い適性を持っている事は自然な考え方だと思うのですが、ダービー馬またはジャパンカップ馬を親とする競走馬がこれらのレースを制した例はシンボリルドルフトウカイテイオー親子しかいません。(この親子はそれぞれ両方のレースを制しています。)

ダービー馬、タニノギムレットの仔ウォッカ。(ギムレットの仔がウォッカ・・・。ウォッカの仔にはどんなお酒の名前が付くのでしょうか?今から楽しみ。)この馬は日本のチャンピオンコース、チャンピオンディスタンスで行われる日本の頂点のレース!ダービーとジャパンカップの両方とも制してしまいました!!!しかも牝馬で!!!
ダービー馬の娘(!)がダービーを制覇しただけでもエポックメイキングな事ですが、ジャパンカップまで制覇!!

今後もダービーやJCを制した馬の遺伝子を継ぐ馬が日本の頂点であるこの2つのレースで活躍する事はままあると思いますが、牝馬でこの2つのレースを制覇する馬はまず現れないと思います。



2009年の馬券成績、及び「タマルファイ的」年度代表馬

まともに買うのは重賞レースくらいですが、一年に一回くらいはどこかで大きな配当の馬券を当たる年が続いていました。今年はビッグヒットは無し。そのかわり中穴くらいがよく当たりました。(アヴェレージヒッターに転向?)

当たったのはローカルの終わりまで!秋以降は散々な成績。振れども振れども当たらず・・・・。最後の方はどうせ当たらないだろうと思って予想をしていました。
最後の有馬記念だけは「放牧」前という事もあり、残ったプラス分をほとんど突っ込んでの勝負!そんなに悪い予想ではなかったと思っていますが、馬券は外れ・・・・・。

2009年の馬券成績。

実馬券(PAT)の成績。
2009_2

有馬記念で大幅アップを狙うも撃沈!去年と比べて200%ダウン・・・・。でもめでたく目標は達成。

架空馬券(ウマニティ)の成績。

20072009_5



3連単を買うつもりが間違って3連複を買って当たってしまったという馬券も含まれますが今年もめでたくプラス収支。

実馬券とは違い、架空馬券なので好き勝手に馬券を買っていますが、3年間好き勝手に馬券を買ってなお、PATの残高が100万くらい増えていたのかと思うとちょっと複雑。



タマルファイ的年度代表馬

マヤノライジン!!!(笑)

<選考理由>
馬券に大きく貢献してくれたため。

この馬を買ったレースはダービー卿CT函館記念。それぞれ◎と○。12番人気と10番人気。そしてマヤノライジンが去年馬券に絡めたのはこの2レースだけ。

ダービー卿CTではタケミカヅチとの2頭軸3連複しか購入しませんでしたが、何とか3着に入って的中。
函館記念は◎サクラオリオンとの馬連1点と◎○2頭軸の3連複流しでしたが3連複は痛恨のヒモ抜けで外れ。しかしながら2着に入ってくれた事で、今後もう無いかもしれない4番人気、10番人気の馬連を1点で的中させるという 超まぐれ馬券に貢献!


【「タマルファイ的」そんなに頑張らないで欲しかった馬達

ソルジャーズソング。(高松宮記念)
メイショウレガーロ。(函館記念)
カンパニー。(毎日王冠)

高松宮記念はもう途中で会心の的中だ!と思い雀躍り気分でしたが、◎馬の内側にいて見えていなかったソルジャーズソングが◎馬をハナ差差し切ってしまいで3連複本線の馬券が紙くずに。

函館記念は人気薄マヤノライジンが大外を捲り上げて直線もしっかり伸びる強い競馬。内にいた更に人気薄のブラックアルタイルが巧くマヤノライジンに併せて一緒に上がって来る!そしてサクラオリオンはこの2頭よりもいい脚色!
「ハマった!!」と思いましたが、意外に逃げていたメイショウレガーロが粘る・・・。それでもゴール前は止まりつつあり、思わず「差せー!」
1年で1番心拍数が上がりました。(笑)
4頭がゴールになだれ込みましたが、メイショウレガーロが3着に残ってしまったよう。
「ギャー!」
この記事を書く前にもう一度レース映像を見ましたが・・・・・・何度見ても悔しい・・・・。
このレースの前哨戦、巴賞では前に行った3頭のうちの2頭で決まった前が有利なレース。その前に行って楽にレースを運んだ3頭のうち唯一失速した馬がここで来るなんて・・・。
巴賞が珍しく緩いレース、前残りのレースだったために函館記念は巴賞で差し損ねた馬からの馬券。メイショウレガーロは絶対に拾えない馬。

毎日王冠はいくら人気でも、この条件でウォッカが8歳馬のカンパニーに負けるとは到底思えず、ウォッカが1着付けの◎、カンパニーが2,3着付けの○で3連単を購入。まさか8歳馬のカンパニーがウォッカに勝つとは・・・・。買い目を絞ったレースだっただけに、しかも一番配当が付くハイヤーゲームが3着に来ただけに・・・・。


函館記念のメイショウレガーロが一番記憶に残っています。今年どこかで本命を打ってやろうかと!(笑)

王者と呼ばれるような競走馬の引き際について

前の記事(2009年のベストレース、フェブラリーS)の続きになります。

王者と呼ばれるような偉大な競走馬の引き際について。

スポーツ選手などとは違い、競走馬の引き際は自身が決めるのではなく、その関係者が決める事です。

王者と呼ばれるような馬にはたいてい種牡馬としての道がひらけているので力が衰えた後すんなりと引退させる事が多く、その点うまくできています。ただ、ダート馬はピークを過ぎた後も結構レースを使う傾向があるような・・・・。

カネヒキリ
手に入れたG1タイトルの数ももちろんですが、とんでもなく強かった馬。7歳までトップホースであり続け、世代交代のレースでも類稀な勝負根性で最後まで食い下がり素晴らしいレースをファンに見せてくれました。
それに加えて競走馬として致命的になりかねない屈腱炎を乗り越えて、1年半というブランクを乗り越えて以前と同じ強さを備えてターフに戻ってきた馬。並みの馬、いや並みの名馬では出来ないことです。
この馬のタフな闘争心には驚かされます。

この偉業もカネヒキリの関係者の優秀さがあってこそのことです!!復活を信じて長いブランクも受け入れた事はもちろん、1戦1戦レースを選んで大事に使いました。大レースばかり使って、ダートで連をを外したのはドバイWC、ブランク明けの武蔵野S、そして世代交代のフェブラリーSだけ。毎回キッチリ勝てる状態まで仕上げてレースに臨んでいた事が分かります。

ただ、残念なのはこの王者、これだけの強さを見せた馬の引き際を見切れていない事。王者としての引き際を用意してやれない事。

世代交代レースに敗れ、この馬が王者として君臨する時代は終わりました、更にはかしわ記念でも敗れ、ほぼこの事実は疑いようのないものとなりました。
ここが引き際だったのでは??
間違いなく王者としての引き際だったと思います!!
二度目の復活を目指すのもいいですが、仮に復活しても、賞金は稼げても以前の強さはもうないでしょう。最後の2戦でカネヒキリ自身が新しい勢力にはもう勝てないと感じてしまっているかもしれません。


同世代のもう1頭の王者、ヴァーミリアン

この馬はまだ現役を続けるようです。
メンバー落ちの地方G1は連勝しましたが、世代交代のフェブラリーSで上位4頭とは勝負にならず、ダメを押すようにJCダートでも惨敗。厳しいレースを数多く使ってきた馬だけに確実に「使い減り」があります。カネヒキリ以上に力の衰えがあると思います。
これだけ賞金を稼いで関係者を潤わせてきた名馬にまだ賞金を稼がせるようとするのでしょうか?
この馬も強かった馬として競馬ファンの間で語り継がれる馬。この馬に愛着を持っているファンも少なくないでしょう。これ以上走らせる事はそのファンに醜態をさらす事になりかねません。
もう十分見返りを貰っているのにもかかわらず現役続行、王者に対してのリスペクトに欠けます。「所詮たかが馬」なのでしょうか?これでは名馬、ダートの王者といった扱いではなく、ただの「賭け馬」としかファンの目には映りません。

次の川崎記念はメンバーが低調なので勝てるかもしれませんが、早めの決断を望みます。
もちろん競走馬の身の振り方どうこうは馬主さんの自由ですが、王者と呼ばれるほどの馬には多くの競馬ファンが思いを寄せます。王者にはそれ相応の扱いをしてほしいものです。
エルコンドルパサーの後継種牡馬として楽しみな馬だと思うのですが・・・・・。


カネヒキリ、ヴァーミリアンは相撲にたとえれば間違いなく横綱。それも「大」が付くような横綱。
相撲で横綱はその地位を維持するだけの力が無くなった場合、引退を余儀なくなれます。競技生活を続ける事すら許されません。横綱自ら決断し、身を引きます。このシステムがあるからこそ、横綱だけは特別なものとなります。

多分、私が「王者らしい引き際を・・・」と思ってしまうのは、この事が影響しています。横綱が関脇や小結、前頭○枚目なんて所で相撲を取るのは考えられないし、実際にあり得ません。頂点に君臨した者はそれらしい身の振り方をして欲しいと考えがあります。

競走馬の場合、いくら偉大な王者でも身の振り方を決めるのは(偉大でない)馬主という所が厄介です。間違っても枯れるまでレースを使い続けるという事はやめて頂きたい!!

ちょっと適切な表現ではありませんが、サル山の世代交代が行われたの後の元ボスザルが辿る末路は悲惨で見ていられません!!そのボスザルがどれだけサル山で権勢をふるっていたか知っているだけに・・・・・・。


去年の欧州年度代表馬、シーザスターズ

とんでもなく強い馬。何年に一度の名馬。こんな突き抜けたパフォーマンスを見せる馬はなかなかいません。3歳で引退。種牡馬生活に。
競走馬が最も充実する4歳を前にして、どこも故障していないのに引退!!

「もったいない!!」

その才能が!です

ビジネスライク過ぎます!

よく日本の調教師が「明日のレースでは●●●●●●のいい走りをファンに見せられると思います」などとレース前にコメントします。
どんな優秀な血をかけ合わせても産まれてくる仔がとびきりの才能を持っているかは分かりません。まず持っていない事の方が多いでしょう。

せっかく縁あってとびきりの才能を持つ馬を所有できたり、管理できたりすれば、当然その才能を引き出してターフで走らせたい、どれだけ成長するか、どれだけのパフォーマンスを発揮するのか見てみたい!!
洋の東西を問わず、そう思うのがホースマン、競走馬に関わる人の性、そしてそのように導くのが彼らのプライドだと思っていました
(ちょっと気の利いた人ならファンにこの馬の走り、才能を見せてあげてたい!できるだけ長く!なんて思うのでは?ととも。)

競馬ファンとしては「シーザスターズ引退」のニュースはガッカリでした。来年はもしかしたらジャパンカップに来るかも!なんて思っていただけに・・・・。

種牡馬の価値がどの位かは知りませんが、相当なモノでしょう。この後稼げる賞金の額と種牡馬として入ってくる金額を比べれば、評価されているうちに、致命的な故障をしてしまわない内に種牡馬にしてしまう方が賢明なのかもしれません。しかしながらこの引き際は競馬ファンの私に言わせれば最低です。
どう言い繕ってみても、「競走馬=お金儲けの道具」の意識が強い事は明らか。日本だったら3歳で引退なんて言ったらファンが黙ってないでしょう。

こんな才能を持つ馬は滅多に産まれません。本当の才能は今年発揮されるはずでした。こんな類稀な才能に値段など付けられません!大袈裟な言い方をすれば「人類は地球上で最も強い競走馬の走る姿を見る機会を失った!」笑)

あのディープインパクトも3歳で引退したとしても、相当な種牡馬としての価値があったと思います。(日本としてはですが。)それでも4歳の終わり有馬記念までは走らせました。その引退レースの有馬記念の走りは圧巻!相当な種牡馬の価値のある馬なのに、その馬の引退レースでよくぞここまで完璧に仕上げてきたな!と感じました。
勝ち負けの事もありますが、最後になるディープの強い姿を応援してくれたファンの目に焼き付けてもらいたいという思いもあったのでは?などと思っています。

「飛び抜けた才能を持った馬が産まれたら、それはもう(ファンとの)共有の財産!その才能を完全に開花させてあげる事はホースマンとして義務のようなもの!」

おそらく、このような意識が日本の方が強いものと思われます。
この辺りは文化の違いだと思います。これについては長くなりますので後日別のテーマで書きます。

なんにせよ、馬主の懐が潤うという理由だけで世界中で多くの人が注目している馬を3歳秋で引退させるようでは、競馬先進国と呼ばれてるとは言え、所詮「貴族のお遊び」から脱却できていないのが現状!

一昨年の年度代表馬ザルカヴァも相当強かった馬(凱旋門賞まで全レース勝利、しかも圧勝)でしたが、同じく3歳秋に早々と引退を発表。とびきりの才能なのにピークを前にして種牡馬入り・・・・・・。多分海の向こう側に生まれていたら競馬に興味を持っていないと思います。

独断と偏見で選ぶ2009年のベストレース  ~世代交代 ~

2009年の競馬をふりかえる記事を年末年始に書く予定でしたが、年末に首と右肩を痛めてしまい激痛のため書けず。リハビリを経てやっとキーボードをまともに叩けるようになったので今更ながら去年の競馬をふりかえる記事になります。

去年も数々のいいレース、名勝負と呼べるレースがあり、競馬を楽しめた一年でした。

独断と偏見で選ぶ個人的なベストレース

フェブラリーS

非常に速いタイムが出る馬場でのレースで、純粋にマイルという空間を一番速く駆け抜けられる事が求められたレース。紛れのない東京マイルで一流馬の壮絶なゴール前の凌ぎ合い。
道中、「人気馬全部先行している」という実況が入りましたが、力のあるエスポワールシチーが逃げて、しかも時計の速い馬場である以上、前の馬の脚が止まった所を差すと言ったような悠長なレース運びは論外。
実力伯仲のG1レース。締まった流れの中、いかにロスの無いポジション、コース取りをし、限られた脚をどう有効に使って一番先にゴールできるかが勝負の分かれ目!
騎手のレースの本質を見抜く目、騎乗技術が問われたレースでもありました。このレースはとてもシビアな、一分の隙も許されない、まさにガチンコのG1レース!!

速い馬場を味方に単騎逃げから果敢に押し切りを図ったエスポワールシチー+佐藤哲三騎手は見事。
エスポワールシチーの後ろ2番手で4角を回りながら、この逃げ馬を早めに捕えに行かなかったカジノドライヴ+安藤騎手も見事。「敵は逃げ馬でなく、その後ろの馬」と当たりをつけ、直線で僅かに溜めを作り終いの脚を爆発させました。
カネヒキリ+ルメール騎手は終始コースの無い競馬。4角で最内を回り、直線で僅かに脚を溜めているカジノドライブの内に馬を併せに行き、この馬の類い稀な勝負根性に全てを託しました。
サクセスブロッケン+内田騎手はカジノドライブをマークして4角を回りましたが、4角を抜けた所での反応が悪いように見えました。それでも直線半ばからは内田騎手の猛烈な追い、鞭、それにこの馬の「前の馬を抜く」という闘争本能が相俟ってグッと前との差を詰め、ゴール直前でまとめて交わしました。

ダートのマイル戦における高いレベルでのスピード、スタミナ、それに馬体を併せてからもうひと踏ん張りできる底力が問われた1戦。非常に見応えがありました。
中身の濃い1戦で上位4頭はそのままダート界のトップ4。マイル適性云々ではなく、現時点で本当に能力の高い馬が上位に来たレースだったと思っています。


フェブラリーSをベストレースに選んだもう一つの理由として、このレースが世代交代を告げる象徴的なレースであった事も挙げておきます。
暮れのジャパンカップダートでエスポワールシチーが圧勝した後に実況で「世代が代わりました!」と入りましたが、世代交代は春に完了していたと思います。競馬の大きな流れの中で新旧勢力の能力曲線が交わる1戦がたまにありますが、それが2009年のフェブラリーS。

カネヒキリヴァーミリアン。ここ数年ダート界のトップに君臨し続けた馬で、この2頭がダート界を牛耳っていたと言っても言い過ぎではないかもしれません。
このレースはやや陰りが見えはじめた7歳になる名馬2頭と力を付けてきた4歳馬の成長(能力)曲線が重なったレース!
一番経済的なコース取りをした王者カネヒキリに4歳馬2頭が先着。おそらくこの後も上向きの成長曲線を描くであろう4歳になりたての2頭はこの時点で次の王者候補!

2009年のフェブラリーSは新たに王者になる者が今までの王者を破って新時代が来た事をファンに知らしめたレース

ちょっと古い話ですが、平成3年の5月場所初日、当時まだ十代であった貴乃花関(当時は貴花田)が横綱千代の富士関を破った相撲の一番を思い出します。
この一番を見て誰もが千代の富士関のそう先ではない引退と貴乃花関が後々トップに上り詰める力士である事を予感しました。そしてその通りになりました。

千代の富士関はこの歴史的な一番の翌日もう一度だけ土俵に立ちましたが、この一番にも敗れ土俵から身を引きます。目を真っ赤にさせながら「体力の限界!気力も無くなり、引退することになりました」という言葉を腹の底からひねり出したように見えた引退会見は印象的でした。

カネヒキリもこの1戦の後かしわ記念に出走、フェブラリーSでは先着したエスポワールシチーに敗れた後骨折している事が判明。あれから7か月以上経ちますが復帰の予定もなし。おそらくこのまま引退なのでは?

この両者に共通する事は一時代を築けるだけの器を持った紛れもない王者である事。千代の富士は肩の脱臼癖、カネヒキリは屈腱炎と現役を続ける上で致命的にないかねない怪我を克服して長らくトップに君臨した王者であった事。そして上に書いたように新しい時代の王者に敗れて引退に至る(事になりそうな)こと。

「盛者必衰」とは世の理。どんなに強い王者でも必ず力が衰える時が来ます。
スポーツの世界にはその時代時代に王者と呼ばれる者がいます。その中でもタフな闘いの中、自分を上回る者が出るまで長らく王者(他の者の目標)であり続け、自分を越える新たな勢力が現れた時に、自身の力が衰えたと自覚し、潔く引退する者が本当の王者、king of kingsなんじゃないかと思っています。

王者の最後の役割は次の王者がその座を得るために乗り越えなくてはいけない壁になる事。
そしてその壁を乗り越えられてしまう1戦が必ずあります。それが世代交代の1戦。この1戦はその分野の競争がシビアであればあるほど突然やってきます。少なくともファンにはそう感じられます。

世代交代の1戦までトップであり続け、その1戦に敗れる事で力の衰えを自覚して潔く身を引く。これが真の王者!
この辺りが個人的な王者の理想像なので、負け知らずで強いまま引退していまうタイプや明らかに力が衰えているのに現役を続けるタイプは王者としての魅力に欠けると思っています。(後者のタイプは選手としては魅力があったりもします。)

世代交代の1戦まで王者が現役で頑張る事はスポーツであれ何であれ、その分野の活性化、レベルアップに大きく貢献する事になります。
この貢献を大きな遺産としてその分野に残して、自分は身を引き、新しい才能が活躍できる場にする。これが個人的な王者の身の引き方としての理想。シビアな競争社会では健全な循環だと思います。

世代交代が顕著な分野はそれだけ競い合いがシビアだと言うことなので魅力を感じますが、逆に世代交代があまり感じられない分野は大概才能の競い合いになっていないもので、興味が持てないことが多いです。

世代交代の1戦はずっと王者であり続けた者が衰えを見せるわけですから一抹のさびしさを感じます。同時に新しい才能を喜ぶ楽しみもあります。特に前王者のファンだった方は複雑な心境なでしょうが、新旧王者の入れ替わる世代交代の1戦は、やはり競馬を見る上での醍醐味であります
日本の競馬はダートより芝の方がレベルが高いと思っていますが、ダートのレースとは言え、世代交代を目の当たりし、且つ非常に質の高かったフェブラリーSが今年のベストレース!!!


最後に新王者の方。こちらは順調には行きませんでした。

前王者カネヒキリに先着したサクセスブロッケンとカジノドライヴのどちらがこの後のダート界の新王者として君臨するかに興味がありました。
ところがサクセスブロッケンはフェブラリーSの激走の影響があるのかその後この馬らしくない走り。(年末の東京大賞典は勝ちましたが、負かしたのは世代交代後のヴァーミリアン、しかも僅差。3着馬との差を考えてもフェブラリーSほどの輝きは無いように思えます。)
カジノドライヴはフェブラリーSの僅か1ヵ月後にドバイWCの挑戦し、屈腱炎を発症。復帰にはかなり時間がかかるとの事。
個人的にはまだまだ成長の余地を隠し持っていそうなカジノドライヴの方が楽しみだったのですが、競走馬として一番充実する時期に長期の休養はとても残念です。

結局、春の時点でNo.4だったエスポワールシチーが秋にかけて更に力を付け、JCダートを圧勝しダート界のトップホースになりました。できる事ならサクセスブロッケン、カジノドライヴも順調に秋を迎えて、この3頭による熾烈な覇権争いが見たかったものです。

怪我をしない事、タフである事も王者の証し。自らレースを引っ張りフェブラリーSをタフなレースに仕立て上げ、0.2秒差の4着。その1ヵ月後にはレースに出て、以後4連勝。競走馬としても完成されたと言っていいレベルに達し、エスポワールシチーは同世代の2頭のスランプや故障云々を抜きにして立派な新王者と言っていい馬だと思っています。

最近のダートの王者は息の長い活躍をしていますが、この新王者はどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?

有馬記念の回顧  ~記憶に残るレース~

非常に見応えのある有馬記念でした。
「放牧」前という事もあり、ブログ開設以来一番予想に力を入れたレースでしたが、その価値の十分あるレースでした。力と力、才能と才能のぶつかり合い!!これぞG1レース!こんなレースがあるから競馬ファンをやめられません。

(注)一番力を入れたレースだっただけに、いつもレース回顧よりさらに長め。無駄に長いレース回顧なっています。

勝ったのはドリームジャーニー

明らかにこのレースが目標レース。この馬が古馬中長距離G1で勝負になるのは勝負所がコーナー区間になる宝塚記念と有馬記念。あの小刻みなフットワークゆえにその勝負所での機動力はズバ抜けています。
相変わらず抜群の加速力!宝塚記念の再現を見るようでした。

池添騎手は流れが速いと見て、慌てず騒がず後方待機。この人は大舞台でも腹を括って、微塵の迷いもない騎乗ができる騎手、勝負師なので安心して1着付けの馬券を買うことができます。

リーチザクラウンの逃げ方によっては勝ちを逃すこともあるとは思いましたが、この舞台では馬券を外すことは考えられませんでした。
実況をしていたアナウンサーが、リーチの1000m通過が「58.6秒!ちょっと速い!」と叫ぶように言います。これはちょっとどころではありません。
更にはこの流れの中をマツリダゴッホが3コーナーに入る前から先頭めがけて捲り上げます。
ちょっと極端な展開を想定しましたが、想定通りのかなりの厳しい流れになり、この時点でほぼドリームジャーニーの勝利を確信。

この馬に関しては、4角での動き方だけを確認して、直線からゴールまでは安心して見ていられました。ドリームジャーニーにとってまるで誂えたようなレースになりましたが、腹を決めての後方待機から見事この馬の強みを発揮させた池添騎手の騎乗ぶりは見事。
さすが一流の勝負師!!・・・・・・・ただ、レース後はちょっと泣き過ぎ??感動屋さんなのかな??

この人のインタビューの受け答えにはいつも正直さ、誠実さを感じます。特にレース前の騎乗馬の状態については、何も付け加える事なく、自分が感じたままを語ってくれます。この辺りは騎手によって違うところですが、彼の場合は馬券を買う側してみれば大いに参考になります。
調教師もレース前のインタビューで、宝塚記念の状態までとは言わないが、かなり近いところまで仕上げる事ができたと語っていました。何の衒いもなく、これはおそらく正直なコメント。状態面に関しては何の心配もないなと安心して◎が打てました。

ファンに対して十分な誠実さを持っているドリームジャーニーの関係者に心からおめでとうと言いたい気分です!!


2着、ブエナビスタ

長々と書いた展望の各馬の見解についてはある程度的を射ていたように思っていますが、この馬は見当違い!今回の有馬記念で一番強かったのは間違いなくこの馬!

初めての対一流牡馬戦、初めての中山コース、冬場の中山の芝、初めて経験する非常に厳しい流れ、しかもその流れを前目に付けて積極策!!今まで出走したレース、そのレースでのパフォーマンスを思えば、すべてマイナスになり得る要素!
同じ位置にいた一流牡馬、しかもスタミナ、底力自慢の馬でさえべらぼうに上がりが掛かっている中、この馬の上がりは35.8秒!
化け物!!!しかもこの馬は牝馬ですよ!!

展望の2で「ダイワスカーレットウォッカのような化け物牝馬は別として」と前置きをしてから牝馬と牡馬についての大雑把な個人的見解を述べましたが、今となっては虚しい記事になってしまいました・・・・・。
まったくこうポンポンと牝馬離れした馬が出てきてしまうと考え方を改める必要があるのかもしれません。人間社会同様、馬もどんどん女性が強くなっている??(笑)

これだけ末脚の斬れのある馬に何で類稀な底力まで具わってしまうのでしょうか?
天は二物を与えず」なんて言いますが、これは嘘ですね。

来年この馬は間違いなく人気になってしまいますが、どう嫌えと・・・・・。
年明けの1戦目を早めに使うなら、今回のタフなレースの影響があると見て嫌うことも出来ますが、ここを難なく勝ってしまうと・・・。

そもそも今回のレースも、前走エリザベス女王杯の影響があると考えていました。
あまりの凡レースで前で普通に走っていた力量の疑わしい馬が残ってしまうレース。勝たなくてはいけないこの馬は届かないと思っても前の馬を目指して極限の末脚を繰り出す必要がありました。早めに位置取りを上げてのラスト3ハロン32.9秒!この馬自身初となる極限の脚。最後までビッシリと追われてのものです。
「次のレースで全く影響がなかったら化け物です。」とまで書きました。
今回の走りを見れば、多分影響は無し・・・・。

超スローからの究極の上がり勝負をした後に、真逆の適性を問われる有馬記念で例年にまして流れを締まってかなり上がりタイムを要す底力勝負!それもこの流れを前目に付ける競馬。そしてほぼ勝ち負け・・・・・。

この馬はおそらくスペシャルな馬。来年は競走馬として最も充実する4歳。
鬼門は内回りの宝塚記念と有馬記念だと思いますが、この2レースでさえ勝ってしまう可能性があります。来年は是非海外挑戦を!

中山2500mはスタートしてすぐコーナーになるので、内枠で発馬さえよければ、インアウトの差で前目に付けやすいレースですが、横山騎手はよくそれを実行したと思います。多分乗り替わりの際に、できるだけ前にという注文はあったと思います。
まさか5番手辺りに付けられるとは!驚きました!!

今回は流れを考えればこの位置は明らかに不利。仮にリーチザクラウンの逃げが速くなければ完勝まであったと思います。横山騎手は「追い込み馬」ブエナビスタで有馬記念における最もオーソドックスな勝ち方を目指した訳です!

予想外の試み!ここまで違うスタイルの競馬を、しかも一番支持を受けている馬でやってしまうと、仮に能力を発揮できなければ(そのリスクは十分にあります)非難の矢面に立たされるには横山騎手。それを顧みず決断!
相当な勝負師!!その胆力、騎乗技術共にさすが!!
せっかくのこの英断も流れが向かなかったのが残念、ハードラックでした。

ブエナビスタが後方待機だったらどうだったか?については競馬ファンの間で興味が尽きないところだと思いますが、個人的にはやはり中山2500mでは4角での機動力の差でドリームジャニーに負けていたと思います。仮に来年同じ力を持ったドリームジャーニーと対戦するなら先に抜け出た方が得策かと。


3着、エアシェイディ

スタートして後藤騎手が位置取りを最後方まで下げたのを見て、期待が膨らみました。ズバリこの馬の着拾いに期待していた訳ですから!!
去年はスクリーンヒーローなど中団の同じ位置にいた馬がダイワスカーレットの作る流れの中、果敢に勝ちに行きました。でもこの馬(後藤騎手)は全く勝つ気はなく、流れを考え、仕掛けをワンテンポ遅らせて、勝ちに行った馬が止まる中を差しての3着。完璧な「着拾い」の競馬。

7歳の去年でさえ、勝ちを諦めている訳ですから、一つ年を重ねたこの馬が今年勝ちを目指すとは到底思えません。しかも今年はダイワスカーレットとは違って、コントロールの難しいリーチザクラウンが逃げるレース。そしてリーチを目標に競り落としに行く馬も多いレース。多分後藤騎手は私と同じ展開を予想していたと思います。

選択したのが、1頭だけ別の競馬をして掲示板(3,4,5着での賞金ゲット)を狙うレース。(まさか露骨にスタート直後から一番後ろに下げるとは思いませんでした。ある程度行って仕掛けのタイミングをズラすと思っていました。)
流れがかなり厳しかった分3着を手にいれました。他の15頭が勝利を目指す中、スタート直後から勝ちを諦め、直線で勝ちに行った馬の脚が止まるのを尻目に、できるだけ上の順位をせしめようという魂胆。

ファンが楽しみにしている祭典有馬記念で何とも無粋な策で、ロクなものではありません!!しかし3着賞金は4500万という大金!来週の中山金杯の1着賞金より上です。ある意味ビジネス。彼らはプロで賞金が(生活が)かかっている以上キレイ事も言っていられないでしょう。
私も身銭を切っている以上、割がいいと踏めば着拾いの馬にも重い印を打ちます。

この競馬を実践するためには馬が騎手に指示に対して従順である必要がありますが、このコンビは長く、後藤騎手は完全に手の内に入れている馬。そして去年同じレースで実践済みという事も期待できる要素でした。

ただ、この馬の「着拾い」に関してはかなりあると思われていたようで、エアシェイディの単勝オッズは32倍(11番人気)ですが、複勝ベースでは人気サイドのリーチザクラウン、マツリダゴッホとほぼ同じ、アンライバルドやイコピコより人気になっていました。

何にせよ、2年連続3着に入った訳でして、老獪というか、したたかさを持っているというか、さすがベテラン同士のコンビと言うべきでしょうか。


エアシェイディが浮上する流れを作ったのは逃げ馬リーチザクラウンと果敢な捲り上げを見せたマツリダゴッホ。リーチザクラウンについては特に言う事はないので、

マツリダゴッホ

この馬の「型」は一つだけ。先行押し切り。
斬れる脚が無いため、自分で早めに動いてレースを早めに動かし、後続の末脚を封じる競馬。これは競走馬としての最強の型の一つだと思っています。特に小回り、内回りコースではレース自体を支配できます。
並みたいていの馬ができる型ではなく、ズバ抜けた底力が必要。このタイプの馬は個人的にはかなり好みです。
特に中山では、この型を持っているという事は競走馬としての絶対的な強みですが、4角先頭を目指さなくてはならないという点で今回のレースの逃げ馬、リーチザクラウンは厄介でした。どちらかと言うと、あまり速く流れからの早めに仕掛けてのロングスパートの方が合うと思っています。

蛯名騎手もレースの流れが例年になく厳しいという事は十分分かっていたと思いますが、果敢な早めの動き出し!マツリダゴッホはあそこで行かなければいけない馬。勝ちに行かなければいけない馬。
ちょっと動き出しが速いような気もしますが、この引退レースですし、好騎乗だったと思います。

厳しい流れの中、早めに動いて4角先頭!間違いなくこのレースのハイライトシーン!!

蛯名騎手のこの選択は敢為であり、言ってみれば「武士道」!!

厳しい流れが分かっていながら、あの流れをあそこで捲くり上げる事がどれだけ厳しい事が分かっていながらのマツリダゴッホのスタイルを貫きました!!
負け戦と分かっていながら敢えて死地に赴くサムライ!
武運がなく同じ負けるにしても、己に恥ず事のない負け方を!」まさにサムライの心意気であり、美学!

騎乗馬を確保するために厩舎間を奔走することもジョッキーの大切な仕事の一つですが、ローカル競馬で勝ち星を荒稼ぎする某騎手に対して、営業スマイル全開であんなにペコペコしている奴には絶対に負けないと言ってのける蛯名騎手。
以前から勝負師としての気概を持った人だと思っていましたが、今回の騎乗ぶりはまさにサムライ!

このブログによくコメントをくださる馬方歳三さん。
見ての通り幕末のサムライ土方歳三に魅力を感じている方です。(私も同じです。)

土方歳三も新しい時代の流れに逆らって己の武士道を貫き通した人。元々実家の石田散薬を行商していたなど、経済の中にいた人なので、他の武士とは違い時代がよく見えていたと思います。時代に逆行している事も重々承知、最後は負け戦と分かっていながら敢えてその死地に赴き、己の武士道を貫いて生涯を終えました。

己のスタイルを貫くという点で今回のマツリダゴッホ、蛯名騎手にダブります。
そして馬方歳三さんは、男のマツリダゴッホ単勝勝負!!
最強の型を持ち、間違いなくその型を貫くであろうマツリダゴッホの単勝勝負!!歳三さんは最もサムライらしい馬をチョイスしました。
展望の冒頭で今回の有馬記念はその人その人で予想のcolorが出ると書きましたが、歳三さんはやはりこの馬を選んできました!

レース後の歳三さんのブログの記事には「予想に悔いなし」「にしても、ゴッホは見事な最後じゃった!」と書かれています。
その潔い馬券といい、己のスタイルを貫くタイプのマツリダゴッホの選択といい、レース後のコメントといい、歳三さんは「馬方歳三」を名乗るだけあって根っこの所は間違いなくサムライ。

今回の有馬記念はどの馬からでも入れるレースで、更には一年の締めくくり、集大成として思い思いの納得のいく馬を軸にするレース。こんな人によって予想のcolorが出るレースもなかなかありません。人の予想を覗いてみるのが興味深いレースでもありました。

マツリダゴッホについてですが、非常に苦しいレースの中、騎手の思惑に応えたこの馬は立派。間違いなく名馬であり、チャンピオンホース!!自身の引退レースで、この馬の強い個性をファンの瞼に焼き付けさせてくれました。
レースの流れに一番逆らった競馬で最も苦しい競馬をした馬。それで7着は立派!!

上に書いたエアシェイディとはあまりに対照的な競馬!
一方はビジネスライクの競馬、一方はあくまで勝ちにこだわる、己のスタイルを貫く競馬。
どちらが善い悪いの問題ではありませんが、明らかに後者に魅力を感じます。これは競走馬のスケールの問題だと思います。これについては結構人間にも当てはまる事だと思っています。


この馬に関してはもう以前の力は残っていないと考えていましたが、十分力のあるところを見せました。勝ち負けについては何とも言えませんが、リーチの1000m58.6秒という逃げがなければかなりいい勝負になっていたと思います。
この馬はこのあと種牡馬での生活が待っているようで。マツリダと同じようなタフネスぶりを武器にする仔が出てくる事を期待します。もし出てくれば贔屓馬にします。


○を打ったセイウンワンダー

ちょっと力不足でした。
今回は藤田騎手に乗り替わり。レース前、彼がシルクジャスティスに乗って制した有馬記念のレースに目を通しました。こんなレースを期待していました。
奇しくも同じ馬番の14番。

レースではシルクジャスティスのように外枠の馬を内に入れコースロスなく道中を進めました。厳しい流れでしたが、積極的にロス無く位置取りを上げ、4角ではブエナビスタの後ろ。抜け出すブエナを目標に剛腕藤田騎手の迫力ある追い。勝ちに行ったレース!さすが男藤田!

一瞬オッと思いましたが、最後は脚が止まり6着。それでも立派!よく走りました。軸にして悔いなし!藤田騎手の騎乗ぶりにも大満足です。
まだ古馬相手の有馬記念で好走するだけの力はありませんでした。

新馬から気にかけ、最初の重賞レースで大いに馬券でお世話になり(その後は相性悪過ぎですが・・・・。)年末の有馬記念まで楽しませてもらった馬。この後はゆっくり休んで激戦の疲労を癒し、来年一段と力をつけてターフに戻ってくることを期待します。


フォゲッタブル

タフな馬です。万全に仕上げて臨んだ菊花賞。ダンス産駒である事もあわせて、この秋の目標レースであることは明らか!その後にこれまた長距離のステイヤーズSを挟んでの有馬記念。
このローテは無理がありあます。それでもいい走りを見せてくれました。デビューは今年の入ってから。良血馬でもありますし、相当な成長曲線を描いています。ちょっとこの後の伸びシロは測れません。

来年は間違いなく今以上に力を付け、この馬の真価が発揮されるでしょう。良血馬だけに過剰に人気になるタイプでしょうが、来年目の離せない馬です。


3歳馬で上位に来たのは4着フォゲッタブルと6着のセイウンワンダー。しかし、ブエナビスタとの力の差は歴然!どれだけパワーアップしようが、ちょっとその差が埋まるとは思えません。それほどおそらく適性の合っていない有馬記念でのブエナビスタの走りは衝撃的でした。

東京の天皇賞秋やジャパンカップではおそらく勝負になりません。ブエナの鬼門である宝塚記念、有馬記念。相当力を付けてこの2レースでは同世代の牡馬の意地を見せてもらいたいものです。


シャドウゲイト

意外に(失礼。)強かったのがこの馬。2000mレースの道悪なら買い目に入れる事も検討できた馬ですが、2500mで先行馬受難の流れを想定をしてしまっては買えません。厳しい流れの中、4角までは立派に喰らいついています。
この馬は2000mベストだと思っていますし、流れも向きませんででした。最後はパタッと止まってしまっても已む無し。
この後の中山重賞でどうでしょうか。


スリーロールス

一番測れない馬で、途中まで本命候補の1頭でした。この馬の走りは楽しみだったのですが、3角前で競争中止。左前浅屈腱不全断裂を発症していたようで残念です。
このまま引退になるようですが、それでも一命を取り留めたことは不幸中の幸いでした。


今年のプラス分をほとんど突っ込んだレースでしたが、馬券は外しました。

エアシェイディも軸とする◎▲流しもオッズを考えれば魅力的だと思っていたのですが、回収率がプラスになっているのは常に◎○2頭軸の3連馬券を買っているためだと思っているので、◎○と心中馬券で悔いなしです!!

この選択が結局馬券の成否の分かれ目になってしまいましたが、レースが終わった今も外して悔いなしです。
「放牧」前の最後のG1レース。一年の締めくくり有馬記念。やはりこのレースは特別なレース。中途半端に着拾い期待の▲馬を軸にした馬券を追加する事なく、あくまでヒモとして期待した馬券。

3連馬券は◎○と心中が私の馬券のcolorだと思っていますから、放牧前の集大成のレースで自分のcolorが出せたと満足しています。

○馬についても、ずっと贔屓馬でしたし、もちろん十分好走できるだけの力があると踏んだ訳ですから悔いなし!藤田騎手の勝ちに行く競馬も胸のすく好騎乗でした。

今回の有馬記念は記憶に残るレースになりました。この後は年明けの金杯だけ参戦して「放牧」に入ります。復帰後も納得のいく馬券を買って、自分のcolorが出せればと思っています。

これが「放牧」前の最後のレース回顧かと思うとついつい長くなってしまいました。最後まで無駄に長い記事を読んでくださった方、ありがとうございます。

ジャパンカップの展望 2 というかムダ話

ジャパンカップの枠順が発表になりました。

イコピコは出れないようです。
引退間際の8歳馬にぶっこ抜かれる今の停滞した中距離路線ならば、風穴を開けるのは3歳馬?などと考えており、東京2400mならイコピコはその筆頭だと思っていただけに残念。
3000mであれだけ走られてはもうフロックではありません。しかも脚を余した印象のあるレースでした。この後の有馬記念は適性的に合わないレースだと思っているので、尚更残念。

それにしてもジャパンカップはフルゲート18頭。そのうち実力のほどがあやしいと思われる馬も含め外国馬が5つも枠を占めてしまうのはまだしょうがないとしても、とうの昔にピークが過ぎていると思われるコスモバルクが競走馬の頂点を決めるJCに出れてしまうのは・・・・・。


昨日はコンデュイットがかなり強い馬で、日本のレースへの適性も高そう、そして迎え撃つホームの日本の馬のレベルは高くはないといったような事を記事にしました。
可能性を秘める3歳馬イコピコが出走できないことで、日本馬がJCを制する可能性が減ってしまったと感じています。

それでも個人的には今のジャパンカップは日本の馬が勝たなければいけない、負けちゃいけないレースだと思っています!!

日本の競馬界は3歳馬はダービーが頂点のレース。古馬に関してはジャパンカップが頂点のレース。賞金もそれに見合ったものになっています。
レースの体系がこうなっている以上、日本のサラブレッドを生産する側からしてみれば、「ダービーを勝てるような馬、ジャパンカップを勝てるような馬」を生産する事が第一の使命をなります。
早い話が東京2400mで強さを発揮する馬を生産するということに重きを置いているということです!

ジャパンカップが始まった頃は競走馬の質が欧米には及ばないものでした。ホームのジャパンカップでありながら外国馬に上位を独占されることもしばしば・・・・。

そのジャパンカップが創設された後、折しも日本経済は活況を呈し、好調な経済を背景にジャパンマネーで海外の様々なモノを買いあさりました。海外の不動産、会社、美術品などなど、その国の象徴と思えるものにまで手を出しました!(エコノミックアニマルと言われても仕方のないところです。)
その買いあさったモノの中に「優秀なサラブレッドの血」というものがあります。これによって日本の競走馬の質は格段に向上!!現在は欧米と比べても遜色のないレベルに達していると思われます。

日本競馬に欧米のかなり優秀な血が組み込まれ、更にそれが欧米とは大きく違う馬場という篩(ふるい)にかけられ、合わない血は淘汰され、合った血だけが生き残り次の世代へ。かなり優秀な血が日本の馬場に合うという点で更に洗練されて今に至ります!
当時買いあさった優秀な血がより日本の馬場に合ったものとなりここにきてようやく結実しました!
これについては近年のジャパンカップの結果を見れば明らかでしょう。

いくら強い馬でも欧米からジャパンカップに来る馬はこの篩にかけられて、生き残り、洗練されてきた血を持つ馬ではありません。
競走馬の質が欧米と日本で差のなくなった今、馬場に合う洗練された血を持っているということが大きなアドヴァンテージになります。走り慣れていることも、国外からの輸送がないことも大きなアドヴァンテージ。

そしてジャパンカップの舞台は東京2400m!!
上に書いたように日本の競馬の頂点を決めるレースの条件が東京の2400mです。日本のチャンピオンコースでありチャンピオンディスタンス!
2002年のように中山2200mで行われるならシンボリクリスエスやジャングルポケットなど日本のトップホースが外国馬に負けても構いません。しかし東京2400mでは負けてはいけない!なぜなら日本のレース体系の頂点を決める条件だから!この条件で強さを発揮する馬を求めて生産されているのが日本の馬だから!

ここで負けてしまうと日本の競走馬の質は欧米のそれにかなり劣るという事になってしまします。たとえるなら、モンゴル相撲のチャンピオンが日本の大相撲に来ていきなり優勝してしまうようなもの。言葉通り、「自分の土俵」で負けてしまうという事です。

欧米と日本の馬場が近ければこうは思いませんが、風土の違いからかなり馬場が違います。ジャパンカップは日本馬のプライドをかけて勝ちに行かなければいけないレース!


こんな訳で、ジャパンカップは日本馬に◎を打つことにしています。特に一番充実する4歳馬でこの条件に適性があって強いと感じた馬がいれば人気でもその馬を◎にします。

オーケンブルースリが4歳で充実した状態で今回のレースに臨みますがどうでしょうか?
天皇賞秋の走りは評価できます。この条件でこんなに走るとは思いませんでした。異常に速くなった馬場、明らかにインが有利な馬場でしかもレコードタイムで上がりも非常に速いレース。「異常な」馬場で外にいた分、割を食った4着。

天皇賞秋は評価するのですが、重賞で勝ったのは菊花賞と京都大賞典。2つともどちらかというと前が潰れたレース。しかも京都の外回りで勝負所で下り坂を利用して加速していけるコース。
流れが締まれば勝つ可能性もあると思いますが、そうでなかった場合、自力で差し切れる馬でしょうか?それだけの勝負所で加速力があるでしょうか?強い馬だと思いますし、距離が延びるのは間違いなくプラス、それに菊花賞で副軸としてビッグヒットに貢献してくれた馬、応援したい馬ではありますが。


今回は優秀な血が組み込まれた後、日本の馬場に合うように淘汰が繰り返された日本馬とそうでない外国馬について書きましたが、厄介なのは本当に強い馬の中に「馬場差を越えてしまう強い馬」という者が存在します。
最近のジャパンカップではそんな事は考えなくてよかったのですが・・・・。










マイルCSの回顧  カンパニー!カンパニー!カンパニー!

先週のマイルCSはこれが引退レースとなる8歳馬カンパニーが制しました。

12.1 - 10.9 - 11.8 - 12.4 - 11.5 - 11.4 - 11.2 - 11.9

一週前のエリザベス女王杯で世紀の凡レースを見せられましたが、今回のマイルCSもG1としては凡レースの類い。
4つ目のラップが12.4秒になっていますが、マイルCSでこの区間でこのようなラップが刻まれるのは稀。逃げ馬らしい逃げ馬がおらず締まった流れにはならないとは思いましたが・・・。

単騎逃げで巧くラップを落とした和田騎手のファインプレーでもありますが、これに続くあろうキャプテントゥーレに川田騎手が乗っている以上もう少しプレッシャーをかけるレースになると思っていました。
この2頭に関しては、直線に入る所でスパーンとラチ沿いに馬を持っていった和田騎手、マイネルファルケに併せることなく随分外側のコースを選んだ川田騎手、この辺りが2着争いの明暗を分けました。

前の週があんな不甲斐ないレースだっただけに!しかもスローに落とすとインからカンパニーの末脚が炸裂することが十分予想できるだけに!先行馬は積極的なレース運びをすると思っていました。
マイルG1で逃げ馬がペースを落としたところで後続の馬もそれにお付き合い。前目のインで虎視眈眈のカンパニーにからみればまるで誂えたようなレース!3戦連続インから末脚を炸裂させて圧勝!おそらく用意していたと思われる実況の「カンパニー大団円!!」と相なりました。

引退レースとなる8歳馬カンパニー鎧袖一触!!!

アブソリュートは後ろ過ぎ、スマイルジャックも後ろで前が壁になって抜け出せず。この2頭は乗り方によってはもう少し差がなかったと思いますが、引退レースになる、それも8歳馬のカンパニーにいいようにやられては他の馬については特にコメントもなし。

以下は8歳秋まで常に一線級相手と闘いながら最後に天皇賞秋、マイルCSとG1を連覇したカンパニーについて。

2004年の1月から2009年の11月まで35戦して12勝。5戦目のラジオたんぱ賞からは全て重賞レースに出走。それも質の高いメンバーとのレース。
終い斬れるタイプの馬だっただけに人気になりやすい馬でしたが、好きな馬で何度も◎を打ちました。
後方から33秒前後の鬼脚を見せて勝てる馬でありながら、グズグズの馬場で上がりが非常にかかった大阪杯も勝利。こういう馬は私の中では強い馬という事になります。

この馬が好きだった理由は、能力の高さはもちろんですが、毎回力を出し切ってくれる事。特にレース人生の後半はほとんど好走したと言っていいくらいではないでしょうか?毎回その時代のトップクラスの馬との対戦になりますが、負けるにしてもその差は僅か。
衰えない類稀な闘争心!!

競走馬はレース数が増えるにしたがって「使い減り」というのが確かにあると思っています。個人的には肉体面より精神面の方が大きく影響すると思っています。その点、この馬は紛れもなく名馬!


同じタイプの馬でステイゴールドという小さい馬体に類稀な勝負根性をを内包したような馬がいました。無事是名馬を地で行った馬でしたが、7歳秋までに50戦走って、その最後の最後に海外G1で初めてG1勝ち。そしてステイゴールドはドリームジャーニーなど優秀な馬を種牡馬として送り出しています。この産駒は親に似て小さい馬が多いのですが、重い斤量を背負わされても斤量負けしません。親譲りの勝負根性??

衰えない闘争心を持っていたカンパニー!晴れて種牡馬となる事が決まりましたが、この馬の仔がいい闘争心を受け継ぐ可能性は高いのでは?血統的にもサンデーの血が入っていませんし、種牡馬としての活躍が今から楽しみです!!

2008年の中山記念から横山騎手が鞍上になりますが、このレースは驚きました。2,3番手につけて押し切って圧勝!後ろで不利を受けたり、凄い脚を使いながら届かないことが多かった馬ですが、横山騎手に出会ったことでレースぶりが変わります。後ろで溜めなくては終いが斬れないという馬なら仕方ありませんが、この馬は違いました。この出会いがなければG1を取ることはなかったと思います。


ちょっと腐すようなことを言います。ここから書く事は多分に個人的な思い込みです。

天皇賞秋、マイルCSを勝った今でもこの馬のベストは1800mで根幹距離である1600m、2000mになると甘さが出る馬だと思っています。特にG1のような締まった流れになると1600mなら1600m、2000mなら2000mの距離の適性というものが如実に顕れるものです。

このG1連勝の前はG1で4着が続きましたが、この辺りが出たと思っています。今回の秋の3連勝はいずれもスローと言っていい流れ。シビアに1600mなら1600m、2000mなら2000mの適性が問われなかったレース。そしていずれのレースも内枠が引けました。秋初戦の毎日王冠でスローの流れを中団のインから差すという競馬が完成の域に達していましたから流れが緩めばチャンスの大きい馬でした。そしてなぜかお誂え向きのレースに!!!

8歳まで大きな怪我もなく走った馬ですが、全35戦。毎年同じようなレースに目標を絞っての出走。陣営がとても大事にレースを使っています。能力が高い馬なので何とかG1をと大事に鍛えたのだと思います。
G1は根幹距離しかありませんから、当然相手も強い上にシビアな流れになって距離ドンピシャの強い馬に少し足りません。

ところが最後の最後で何とかG1を!の陣営の思いが天に届いたのか、今まで比べると明らかにメンバーの落ちるG1(特にマイルCS)、内枠が引けて緩い流れのレース。G1で悔しい思いをし続けたこの馬に突然風が吹き始めました。

マイルCSはメンバー的に勝って何の不思議もありませんが、天皇賞秋はウォッカがいました。多分2000mの総合力では劣っていたと思います。もしカンパニーが勝てる可能性があるとしたらスローから上がりの速い決め手比べ。
天皇賞の週になって異常に速い馬場(内が固められた?)、馬場を考えればスローな流れなのにウォッカは後方に!(毎日王冠で上がり勝負で負けているのに、その負けた馬を後ろから差そうと?)
カンパニーが天皇賞秋を勝つためには、内枠、上がりの速くなる流れ、馬場が必要でした。ウォッカは高いレベルで末脚の斬れ、持続力を兼ね備える名馬、多分G1らしく双方の能力を求められるレースになっていたら勝てなかったと思います。ところが両馬共に33秒を切る上がりを繰り出すレースに。
結果的には位置取りですが、個人的にはウォッカ+武騎手のパッケージとしての完成度に対してカンパニー+横山騎手のそれが遥かに凌駕していた為だと思っています。上に書いたようにやはりカンパニーがG1制覇する為には横山騎手との出会いが不可欠だったのかなと。

G1馬になる条件とは「明らかに強い馬であって、且つ運も持っていること」だと思うのですが、カンパニーを見ていると、「長年にわたり、万全の状態で何度もG1レースに出ること」も付け加えた方がいいかな?と思ってしまいます。
普通は「取れる時に取らないと取れないもの」だと思うのですが、カンパニーは特別??

最後にG1を2つも取れて晴れて種牡馬になれたことはカンパニーファンとして嬉しいのですが、もうターフで見ることが出来ないのは残念です。
あとちょっとなのに、あまり差がないのに、いつも渾身の走りをしているのにG1を勝てない馬ってどうしてこう応援したくなるのでしょうか?多分この馬のファンってとても多いのでは??
そしてステイゴールドもそうですが、ファンに愛されて、ファンをヤキモキさせた馬ってどうして最後の最後にファンから見ても信じられないような結末が用意されているのでしょうか??

なぜ??

前にも書きましたが、これがファンを惹きつけて止まない競馬の魅力、不思議なアヤなんでしょう。

でも多分一番は厩舎の人たちが長い間強く願って育てていたから。
大事に育てた厩舎の皆様、心から「おめでとうございます」。それから本人(?)のカンパニーにも。

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