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秋華賞の回顧

秋華賞は見応えのあるレースでした。
3歳牝馬2冠目のレース、オークスでこんな事を書きました。

【去年の天皇賞秋の時も思いましたが、2000mとか2400mとかの長い距離を走りながら、それも同じようなコースを通ったわけでもなく、馬の力量にも違いがあるのになぜゴールに地点でハナ差なのか?不思議でなりません。
騎手、馬、見守るファン(?)があの馬には負けてほしくない(負けられない)と強く思うから際どい勝負になるのでしょうか?おそらく誰にもこれを論証する事は出来ないでしょう。
この不思議なアヤが見る人を引き付けてやまない競馬の魅力だと思います!

そして3冠目もまた同じ2頭によるスリリングなゴールシーン!

予想記事で
【このレース、私の興味は(おそらく安い)馬券よりも、3冠達成のプレッシャーのかかる中での安藤騎手の手綱捌きにあります!】
と書きました、実際レース中見ていた馬は◎レッドデザイアではなくブエナビスタの方。

レッドデザイア+四位騎手がやる事は一つ、ブエナより前でレースを運び、ブエナよりロスのない競馬をして先に抜け出す事。これが対ブエナビスタとしての最善の策であり、今の京都内回り2000mという舞台も味方になり得るもの。
そして四位騎手はこの重要なミッションを確実に遂行しました。

ブエナビスタ+安藤騎手はやはり安易な策は取りませんでした。
今まで後方から大外を回す競馬しかしていない馬を中団に付けさせ、またラチ沿いぴったりを通るシビアなレースを選択!

今の開幕2週目の京都は内の芝も良好な状態、時計も速く、そして内回りのレースだけに、近い力量を持つ馬がインから先に抜け出されてしまうとかなり厳しいレースになります。当面の敵がどんな作戦で来るか分かっているだけに負かすためにはこの競馬しか無かったと思います。

ただ、この作戦を実行するには、勝負師として高い資質、度量、レースの「理」がどこにあるのかを見切れる目を持っている事が必要になります。

ブエナは後方からの大外回しで結果を残してきた馬。違うスタイルのレースを選択すれば、当然初めて経験となるだけにリスクは非常に高く、馬がまともに能力を発揮しないかもしれませんし、負ければ騎手が批判の矢面に立たされるのは必定!!
しかもブエナは1番人気の支持を受け、更には3冠のかかったレース!!この事もリスクに上乗せされます。

それでも安藤騎手はリスク覚悟で勝つ為の自分の定めた「理」に従いました。安藤騎手が乗ったブエナビスタが何の躊躇もなく、中団のインにポジションを取ったシーンは感動的でさえありました。この人は本当に一流なんだなーと。

本命でもないブエナビスタを見ていたのは、まさにこの選択するかどうかに非常に興味があったからでした。

馬場状態や展開が分かり切っているのにもかかわらず、力のある1番人気の馬に乗って悠長な「横綱相撲」をやって差し損ね。そしてレース後に「展開が向かなかった」とコメントする騎手がいます。これはリスクを負って勝ちに行く競馬よりも「保身」という意味では正解なのかもしれません。この馬のスタイルで力は発揮しているので、調教師他も「展開が向かなかった」と素直に思う事が多いでしょう。

レースの「理」がどこにあるのかを悟った上で、リスクを負ってでも勝ちに行く騎手。保身の前に純粋に勝ちを目指せる騎手・・・・。そんな騎手が一流だと思っています。

稼ぎに来た外国人騎手は「しがらみ」の外にいますから、簡単にこのリスクを背負う事が出来ます。(そして勝ちをさらっていきます。)しかし、安藤騎手は「しがらみ」の中にいて、容易くこのリスクを背負いました。それだけに感動的なのです。


ブエナビスタで中団のイン付け。これだけでも凄い騎乗(選択)をしたなと思うのですが、当面の敵であるレッドデザイアの直後に馬を付けました。「これは馬券的にはまずい!」と思いました。
おそらく
レッドデザイアと同じような位置取りなら末脚勝負では負けないという自負もあったでしょう。その意味ではパーフェクトなレース運びです。4角でスムーズに抜けられればブエナが勝ってしまうと思いました。

結局レースは最後のコーナー区間で少々のゴタゴタがあり、レッドデザイアが勝利。ブエナはハナ差の2着、否、ゴタゴタによって降着の3着という結果に。

馬場のいい京都の内回りなら4角のインがごちゃつくのもよくある事ですし、そのごちゃつきが前の馬に有利に働くのも当然です。順当な結果だと思います。

桜花賞を経た後のオークスでは安藤騎手の中で、ブエナはかなり力が抜けているといった比較検討が出来ていたでしょう。それだけに(一番取りたくない選択肢だったでしょうが)大外回しの安全策を取りました。非常にまずい競馬でした。対照的に四位騎手は対ブエナの見事な騎乗!その結果がブエナのハナ差の勝利。

オークスを経た今回の秋華賞では力の差は少ないという比較が出来ていて、しかもオークスのようには差せるはずのない京都の内回り2000m!四位騎手はオークス同様、対ブエナの完璧な騎乗をして、安藤騎手もリスクを負って対レッドデザイアの考えられる限りのベストの騎乗を試みました。そしてまたしてもハナ差の決着!
言わでもの事ですが、同じハナ差でもオークスに比べ、非常にシビアな、質の高いレース!個人的にはこのレースが今年のベストレースです。


ゴタゴタ(審議、降着)について。

難しい問題です。人によっていろいろ見解があるとは思いますし、実際にこれが正解という事もないでしょう。
個人的には遠心力のかかるコーナー区間で少々外に膨れる、前の馬を交わすために少々外に進路を変えるというのは大目に見るべきだと思っています

今回はブエナがインが少々開いているのにレッドデザイアの外に併せに行ったというところが問題なのでしょう。
安藤騎手にしてみれば、結局インはその後閉まってしまいますし、この進路しかありませんでした。それに末脚に絶対の信頼を置いている馬だけにここで狭いインに入れるという選択はあり得なかったでしょう。藤田騎手にしてみれば、ここで外に出すロスはできませんし、ブエナに対してはインが開いているのにわざわざ外に併せにいかなくても・・・。という事だと思います。
それぞれの思惑が微妙に交錯してしまいました。

この程度は「
レーシングアクシデント」で降着にする必要はないというのが私の見解です。この辺りをうるさくとってしまうとレースとしての質が下がります。
それにしても加害馬がどういう動きをしたではなく、被害を受けた馬が落馬する、又は大きくアクションを取るといった場合に降着となる場合が多いような気がします。

コーナー区間で少々外に出して降着になったブエナビスタに対して、真っ直ぐ走るはずの直線で大きく斜行して内側の馬をなぎ倒すような格好になった去年のトールポピーは降着なし・・・。これはいかに??

1着、レッドデザイア
よく残ってくれました。全然触れていませんが、1着付けの◎馬です。四位騎手も見事なミッション遂行。テレビで松永調教師が最後の叩き合いを見守っている姿が映し出されましたが、心臓バクバクが表情からよく読み取れました。
手塩にかけて育てた馬がG1で勝利。春の2冠はまさにこのブエナビスタに阻止されました。そのブエナと僅差のゴールシーン。この勝利は格別でしょう。

ただ、かなり負荷をかけた渾身の仕上げ。このレースを取るために全てを賭けました。次のレースはどうでしょうか?タフな馬ならいいのですが。

2着、ブロードストリート
ローズSはレコード決着。本番でも差のない3着。「スムーズなら突き抜けていた!」とか言っているようですが、それは無かったと思います。出遅れた地点で良くて3着は決まっていたと思います。
それに京都の内回りで出遅れて、後ろからごちゃついたインをスムーズに抜けるとはなんともムシのいい話。
ただこの馬、2強には届かないまでもかなり強い馬です。しかも毎回安定して走ります。

3着、ブエナビスタ
このレースは収穫の多いレースでした。初めての中団での、馬ごみの中での、インからの競馬。全く動じず素晴らしい走り。4角でのアクシデントが・・・・。この馬こそ「スムーズなら突き抜けていた!」でしょう!

京都の外回りならもう少し選択の幅もありましたし、おそらく何のアクシデントもなく勝って3冠馬になっていたでしょう。京都の内回りは明らかに向かない条件でした。
4角でゴタゴタがあってなおハナ差。やはりこの馬が力は抜けていると思います。

これだけ末脚の推進力に秀でた馬が中団で競馬が出来て、問題なく能力を発揮できるとなると後が厄介です。今後も人気でしょうし。

4着、クーデグレイス
目立たないかもしれませんが、川田騎手はローズSに引き続いての果敢な騎乗。お見事です。ローズSが見事過ぎたので、あれ以上の結果は出ないだろうと甘く見ていましたが4着。この馬に割り込まれたら馬券が外れだったので4着で助かりました。

毎回よく走っています。さすがにトライアル、本番と好走を続けたので次からは人気でしょうが、デビューからクラスが上がっても安定して毎回上位に。こういう馬は実は確かな力量という事が多いのでこれからも注目します。

5着、ミクロコスモス
末脚だけはしっかりしています。いつだったか以前に「勝負がついた後に突っ込んでくる馬」に認定(笑)しましたが、その通りのレース。

力はつけているものの、前に行けない馬。前に行く気もない鞍上。このレース末脚自慢の強い馬が数頭いて、この馬は更に後ろから行く馬。しかも京都の2000。4番人気ですが、なんでこの馬の単勝がソコソコ売れるかが全く分かりません。

ただ、決め手があるというのは一つの武器になります。今後メンバーの落ちる重賞で2,3付け要員として買う事があるかも。



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コメント

なるほど、タマルファイさんはあの降着に疑問を持ったんですね。
これは見る人によって違うんでしょうね。
どちらの馬の視点から見るかによってずいぶん意見が割れそうな気がしています。

さて、なぞのイコピコなのですが・・・プリンシパルSのレースをちょっと見てください!私はあのレースを見てイコピコは本物?という気持ちが大きくなってきました・・・

こんばんは。

自分に記事ながら、一日経ってから読み返してみると安藤騎手を礼讃するだけのものになっている事に気付かされます。そして視点は完全に安藤騎手のもの。
回顧ならもう少しニュートラルな視点で見直す必要がありそうです。(反省)


全くの門外漢の私が言うのもおかしな話ですが、勝負の行方を左右する3角から4角(勝負所)での攻防がもう少しシビアでもいいのでは?ファイトする所があってもいいのでは?と思う事があります。(特にG1レースでは。)

例えばここで外国人騎手にいいようにポジションを取られてしまう時などに強く感じます。これは日本人としてとてももどかしく思います。
普段からこの辺りでの攻防に対して寛容であるなら少しは状況が変わるかもしれないなどと思っていました。


今回はシビアな攻防ができる(と思っている)安藤騎手とフェアプレー賞の常連である藤田騎手によるものだったので余計に偏った視点になってしまったのかもしれません。


話題を変えてイコピコ(!)
イコピコと言ったらmetalmoonさんを連想してしまうようになっています。(笑)

プリンシパルSは凄い脚で突っ込んできてますね。
このレースは動き出しが早かったので消耗戦寄りのレースになっていますが、イコピコは出遅れて最後方の競馬、1頭だけ別の競馬をしています。4角で最内を回って直線に賭けた瞬発戦。

この時は最後の1ハロンでレースラップがガクンと落ちてますし、その為に余計にイコピコの脚が目立ったのでは?と考えていました。
しかも馬券に絡めた訳でもありませんし、評価はしていませんでした。

その後あのメンバーでの神戸新聞杯を勝ってしまうのですからあの脚は本物ですね。

溜めれば斬れ味は一級品!!

3年前のソングオブウインド!この馬とダブるような気がします。
この時はアドマイヤメインが逃げて最後失速するも3着に逃げ残り。このレースを上がり33.5秒で差し切ったのが斬れ者!ソングオブウインド。

武騎手が演出した菊花賞。逃げ馬アドマイヤメインをリーチザクラウンと重ねるなら一層ダブらせ甲斐がありそうです。

イコピコ1着付け、リーチ2,3着付けの3連単が売れそうですし、可能性もあると思いますが、私は菊花賞というか、長距離G1ではこのテの馬はあまり評価しないんですよ。

この事については今日は書けませんが、明日か明後日かに書くつもりの菊花賞の展望で詳しく書くつもりです。

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