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奉納相撲 【2】  ~祭り~

2週間くらい前に書いた 奉納相撲【1】 の続きです。
前回は本番に備えての稽古について書きましたが、今回はその本番当日について。

8月いっぱいで夜中の裸電球のもとで行われた稽古も終了。各人にその年の「四股名(しこな)」が与えられます。まわしの前垂れに張り付ける四角い布に書かれています。だいたい苗字の下に「山」だの「川」だの「岳」だのが付くのが一般的ですが、カッコいい名前の子はその名前がそのままズバリ四股名になります。私の場合は自分の名前がパッとしたものではないので少しガッカリします。

本番でも稽古と同じ白まわしを付けるのですが、6年生の上位6人(大関、関脇、小結、東西各1人ずつ)に限っては黒と灰色のツートンのカッコいいまわしが与えられます。
これは相当カッコ良く見えます!!誰もが最終学年になったらこれを付けたいと夢見ます。これの為に頑張って6年間稽古に通っていると言ってもいいかもしれません。
ちびっこ力士にとってこの特別なまわしはツールドフランスのイエロージャージ、「マイヨジョーヌ」くらいのもの(?)、とにかく垂涎の的である事は確かです。

そして9月第1週の日曜日、本番当日。神社のたいして広くない境内には屋台がひしめき、その真ん中に土俵があります。明かりも人通りもない境内を裸電球で照らした厳かな、非日常を思わせる稽古の時の情景とはうってかわって、本番はお日様のもと、観客も多く、非常に賑やかで日常をしっかり感じます。

稽古時とは全く雰囲気が違うので多少緊張します。本番でも学年毎に2人1組で相撲を取るのですが、稽古と違うのは1番ごとに景品を貰います。毎年最初に貰うのは決まってプラスチック製の洗濯かご!!
これには理由があります・・・・・・・このあと1番ごとに貰う景品を入れる入れ物になるから!
勝ち名乗りを受けて、プロの力士のように懸賞金の束を手刀を切りながら受け取るのはカッコのよいモノですが、洗濯かごはちょっと・・・・。(笑)

この後の景品も生活必需品のオンパレード!!洗濯洗剤、石鹸、ティッシュペーパー・・・・・。子供にとってはどうでもいいモノばかり!!!全て取り終わるとかなりの荷物になってしまいます。これにはちょっとバカらしくなります。

この神社の祭りのメインイベントはこの奉納相撲なのですが、その中でも最も盛り上がるのが学年ごとのチャンピオンを決める「5人抜き」!
単純明快!続けて5人抜いたらその力士がその年のチャンピオン!1年間優勝トロフィーを保持できます。(一巡する前に5人抜き達成者が出た場合は、その後も取り続け、もう一人の達成者と決定戦をします。)

この「5人抜き」が盛り上がるのは請け合いで、仕切りは最初の一組、以後は勝った者が土俵に残り、順番を待っていた「新手(あらて)」が土俵下から勢いを付けてその勝者にぶつかって行く!!これが延々と続きます。非常にスピーディでアグレッシブ!テレビで見る仕切りが非常に長い大相撲とは別の面白さがあります。

また「5人」というのがかなりミソでして、ちょっと強ければ3人くらいに続けて勝つことは問題ありませんが、4人とがっぷり組み合って力を使った後に、5人目にも勝つというのが意外に難しい!!5人目との対戦で負ける事がザラにあります。
観客はこの5人抜き相撲をもっと見たいので、5人目で勝ち抜いていた者が負け、行司さんが「新手!」と発するとドッと会場が沸き上がります!!その影であと1人でチャンピオンだった子の親兄弟や親戚、友人がため息をつきます。

取っている方も相当興奮します。私も4人まで抜いた経験がありました。5人目がぶつかって来る時に気力を振り絞って気合いの声を上げましたが、もう力が半分くらいしか入らずコロッと負けてしまいました。(しかも何の因果か5人目がとても強い子) 目の前にトロフィーがチラついていたんですけね・・・。
結局一度もチャンピオンにはなれませんでした。

この「5人抜き」でチャンピオンを決めると方式は誰が考えたか知りませんが、非常にエンターテインメント性があると同時に、取っている方からしても、誰が勝っても素直に納得できる非常に優れた方式だと思います。
休み無く、続けて5人に勝ったら素直に強いと認めてしまいます。
トーナメント制もフェアで優れた方式ですが、勝ち抜き制はこれはこれで非常に面白いものです!

その年のチャンピオンも決まり、最後に後ろの社殿に向かって一礼し、奉納相撲は終了します。
威勢のいい神輿、関西にあるだんじり祭り、非常に危険な御柱祭りなど日本の神様は若者が神前で荒ぶって見せる事を喜びますが、この相撲、特に「5人抜き」は喜んで見てくれたのではないでしょうか。
祭りとは元々その地域の人のみが参加して行われる、その土地の神に感謝するという形態が普通だったようですが、今は少し商業的になり、祭りの客としておおよそどの祭りも他地域からの参加を喜んで迎えます。
この神社の祭りもその点同じなのですが、奉納相撲【1】 で書いた夜中の稽古の方はこれも祭りの一部と考えれば、間違いなくその地域に住む者限定の「祭り」です。これはちょっと誇らしく思います。


また祭りは地域に住む者を結びつけるという重要な役目を果たします。同世代の子供達を結びつける事については【1】で書きましたが、結構この奉納相撲は大人にもその役目を果たします。
だいたい若い夫婦なんて当然のようにまわしの締め方なんて知りません。近所の経験豊富な人に聞きに行きます。ここで世代間交流が生まれます。
新しくこの土地に引っ越して来た人も息子が相撲に出ると言い出せば、まわしの締め方他を聞きに行かねばならず、ここでこの土地の人と深く交わります。
本番で誰々ちゃんが勝ったの負けたのなど近所のいい話題になります。
「近所の誰々ちゃんは5人抜きしたんだけど、どうも腕が痛いと言うから病院に行ったら骨折してたらしいわよ!根性あるわねー!」(実話)
なんて話題になったらその子(その子の親)は地元の有名人!

最近ある団地を通りかかったら、「本日午後8時、○○において団地住民による輪投げ大会を開催します。ご近所お誘い合わせの上・・・・・・」などという放送が流れていました。
これも現代版の立派な祭りでしょう!
地域の人々を結びつけるのが祭り・・・・。たいへん良い試みだと思います。

個人的な感覚から言えば、祭りは祭りでもこの場合はフェスティバルに近いような気がします。何の拘束力も持たない神様の前で行ってこそ日本の祭りかと!

私も含め、誰も神様がいるとは本気で思っていない。しかし、年に一度「なんとなく」少しだけいるような気がして、普段はまず行く事のない神社の境内に出向いて祭りに参加、そして「なんとなく」普段は見向きもしない地元の神様に感謝。
奉納相撲をしたり、奉納カラオケ(?)をしたり、酒を飲み交わしたり・・・。
何の見栄を張るでもなく、素のままで地元の人と大いに盛り上がる。地元の神様の前で!そして「なんとなく」感謝!
昔だったら穀物が取れる取れないは死活問題ですから、農作物の恵みを与えてくれると思われる神様にはこの秋祭りで大感謝でしたでしょうが、今は状況が違います。「なんとなく」でイイのです!

ドーンと上に神様がいて、その下で自分たちが楽しませてもらっている、誰が偉いわけでもなく・・・・・。年に一度ですが、「なんとなく」そんな気分になる。そんな気分になれるからこそ正直とか誠実とかいう方面において(特に現代社会で)非常に好もしい影響があるんじゃないのかなと考えています。
その意味で、祭りある地域に育った人は幸せだと思います。


奉納相撲【1】へはこちらから↓

http://tamarufight.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-1571.html

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