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今年1年の競馬について  

1年を通してこれほど競馬に関心を持ち続けたのは今年が初めてになります。この競馬ブログを始めた事が大きな理由ですが、見応えのあるレースが多く、ブログをやっていていい年だったなと思える1年間でした。

その中でも心に残った事を。

有馬の後だから書く訳でもないのですが、今年のダイワスカーレットの走りは長く記憶に残りそうです。冬場の中山2500mの有馬記念で牝馬が1流牡馬を相手に全ての能力で圧倒して勝利をおさめた事も驚きですが、やはり天皇賞。
ゴマカシのきかない東京2000mで後ろから玉砕覚悟の馬に突っ突かれる厳しい展開。渾身の◎を打ったので注視していましたが、正直どんなに能力の高い馬でもこれでは長い直線を凌ぎ切る事は無理だと思いました。
その中での直線の踏ん張り。ゴール前の走りは、「何年かに1頭、とびきり優秀な馬だけが、それもピーク時にのみ放つ事の許される輝き」。その類のものに思えました。
特筆すべきは、この馬が牝馬で、且つ、7か月の休み明けのレースだったという事です。それでも、あのタフなレースであそこまで走るとは!今まで見たどんな素晴らしい勝利よりこの馬の「2着」は価値があるとまで感じています。

他にも、◎を打った馬という事もありますが、天皇賞春のアドマイヤジュピタの(現役最後の輝きになってしまった)走りや内田騎手が鞭を落としながら渾身の「追い」で馬を残した宝塚記念のエイシンデピュティの走りも記憶に残ります。

意外に思うかもしれませんが、ダイワスカーレットと同じくらい記憶の残りそうな事があります。
競馬は馬と人が織りなすものですが、「人」の方。

秋華賞で3着になったプロヴィナージュとその関係者

このレースは個人的に馬券では悔しいレース。
◎を勝ち馬ブラックエンブレムにしながら不的中のレース。
多くの人と同じくプロヴィナージュは消し。芝レースは惨敗したレースが1レースのみ。未勝利と500万のダート戦を勝っているだけの馬。とても通用するとは・・・・。

レース前、高い能力を持つ馬と目されているポルトフィーノが秋華賞に出走できるかどうかはこの馬の出走如何にかかっていました。
この馬の(ブラックエンブレムも)管理を任されている小島茂之調教師は出走に前向きであるとの旨をマスコミに伝えましたが、それを正確に記事にしない新聞社も。
ポルトフィーノに期待する一部の心無いファンから声があがり、レース前に物議を醸す事になりました。

この小島茂之調教師は「小島茂之厩舎の本音」というブログを運営していますが、これらの心ない声に対してのブログ内での真摯な対応がとても心に残りました。
この記事を読んでみると非常に思慮深い方である事が容易に想像出来、且つ、丁寧で相手の立場にも立って語っていらっしゃる。それも誠実さに比例するように非常に長い文章で!!!

それでいて、プロヴィナージュの出走させる事については、この馬に関わった人たち、それにこの馬自身の頑張りで勝ち取ったもので、とやかく言われる筋合いはないと調教師として毅然とした発言もしています。(完全なる正論。)
不平をいうファンに誠実に事情説明する一方で、調教師としての立場を明確にしています。尊敬すべき立派な態度です!

とても感銘を受けました。そして、

色々と動きがあれば批判や擁護があるのは自然なことで、もちろん擁護していただければ嬉しいですが批判が無くなればそれはそれで危険なことでしょう。

こういうモノの考え方、モノの見方が出来る人に魅力を感じるのですが、批判の矢面に立たされているのは、まさに「今の自分」であるのにもかかわらず、「批判が無くなればそれはそれで(社会として)危険な事でしょう」と言っています。
これは中々言える事ではないでしょう。

失礼な言い方ですが、この人は1ホースマンにすぎません。立場としては目の前の結果を出す事に集中していなければ生き残れないような厳しい立場。しかしこの人の記事を見ると、公営ギャンブルに関わる者として自らを「公人」として、「公」の立場に立って発言しています。

しかも、この記事を書いたのが、秋華賞の2日前!ブラックエンブレム、プロヴィナージュという手塩にかけてきた愛馬の一世一代の重要なレースの2日前!この2頭の事で頭が一杯なはず!それでもマスコミの(誤解の)記事からくる不平、批判に対して真剣に頭を悩ませて丁寧に事情説明をしています。こんな事をする「義務」も全く無いはずなのに!「公」の意識を濃厚に持ち合わせている人だからこそ出来る事です!!この人はブログでしっかり不満を持つ多くの人々に説明する事が「義務」だと思っていらっしゃる・・・・・・。素晴らしい人です!!!!

日本の競馬に関わる人は、その競馬社会の体系から関係がかなり密になる事は当然の事です。栗東、美浦に分かれてそこで濃厚なコミュニティが形成されます。騎手も調教師の助手もその他関係者も1年中このコミュニティ内で生活し、実際に生活があります。
当然このコミュニティは外部(競馬関係者以外の人)との接触は少なく、当然全ての人はコミュニティ密着型。良く言えば、顔見知りの摩擦の少ない社会。悪く言えばもたれ合いの社会。
こうなる事は体系上しょうがない事です。それを無視して生活は成り立ちません。
この社会の弊害はコミュニティ内だけでない、もっと広い社会(日本中)に対しての「公」の意識が持ちづらい事。

それだけに、秋華賞の前に起きたプロヴィナージュ出走に伴う批判に対して小島師がとった言動には感銘を受けました。

小島師の言動は「ノブレスオブリッジ」と言っていいもの!
近代競馬発祥の地であるイギリスに連綿と受け継がれている「ノブレスオブリッジ」。遠く離れた東洋の小さな島国の1ホースマンがこの意識を持って競馬に携わっている!!
今後、調教師として最も注目したい人です!!


もう一人。プロヴィナージュの鞍上に決まった佐藤哲三騎手

小島師からは「今回は悪役だぞ!大丈夫か?」の問い。

哲三騎手は簡単に「あー、慣れています」の力強い一言!(カッコイイ)

そして、レース当日、哲三騎手。
世間の逆風関係なく、果敢な先行策!!
外枠からエアパスカルに続く2番手につける競馬。途中から先頭に立ち、4コーナーでは1頭抜けて直線に!!
哲三騎手の迷いの全くない果敢さが馬にも伝わったのか、馬もそれに応え脚色衰えず!(馬場の内が良かった事は確かでしょうが。)
直線ではあわやと思わせる競馬。
それでも3着に粘り、1000万馬券の立役者に!

まさに勝負師!!

このレースでヒール役は間違いなく、果敢に先行して惨敗したら、ポルトフィーノファンの中の心無い人達に散々に言われた事でしょう。当然、哲三騎手も分かって乗っていたと思いますが、全く意に介さない、迷いの無い好騎乗!敢為であります!

タップダンスシチーで内埒に馬体を擦らせながら、馬場のいい所を走らせて圧勝させたジャパンカップ。ディープインパクトに勝つにはこの方法しかない!と果敢にインティライミでゴールを目指したダービー。
この騎手は大舞台で胸のすく騎乗をしますが、今回もそれらに劣る事のない素晴らしい騎乗!
上に書いた事情もあわせ、今年一番光った騎乗だったと思います。

小島茂之調教師の馬が秋華賞で1着、3着。
騎手、関係者も含め「あっぱれ」としか言いようのないレースに!忘れられないレースになりました。

素晴らしいとは思いつつも、馬券はドライに。プロヴィナージュは切り。結果◎が人気薄で勝つも馬券は不的中。
配当が配当だけに馬券的な意味でも忘れられないレースになりました。

この記事は秋華賞の回顧で書こうかと思いましたが、長い文章になるので年末まで温存しました。

記事中の「公」、「義務」あたりの文章は、この国の政治家への当て擦りにも使えます(笑)

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